アルコール依存症の治療薬が、がんで死亡するリスクを減らすことが明らかになった。この新知見は、アルコール嫌悪剤のジスルフィラム(アンタビュース、ノックビン)を抗がん剤として再開発できる可能性のあることを示唆している。この研究成果について報告する論文が、今週掲載される。 過去60年以上にわたってアルコール依存症の治療に用いられてきたジスルフィラムに抗がん作用のあることは、これまでの研究で示されていた。しかし、その作用機構が解明されておらず、ジスルフィラムが作用する具体的な分子標的を特定できていないため、ジスルフィラムを抗がん剤として再開発できずにいた。 今回、Jiri Bartekたちの研究グループは、ジスルフィラムの効果を詳しく解明するため、2000~2013年に初めてがんと診断された3000人以上のデンマーク人(35~85歳)を対象として、ジスルフィラムの使用に伴うがんの転帰を調べた。その
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