Apple のネットワークサービスが iCloud になったことにともない消滅した旧本館にアップした記事(06年7月23日)を、一部手直しして再掲。日韓の(日中の)対立を韓国の(中国の)歴史教育に帰責しようとする発想についての議論を TL上で見かけたので。今なら「自称中立」って言葉も使ったかな。 クリストファー・バーナード、『南京虐殺は「おこった」のか 高校歴史教科書への言語学的批判』、筑摩書房 著者は執筆当時帝京大学助教授。本書の元となった論文で博士号を取得している。 著者の結論を先に紹介しよう。 日本の高校歴史教科書は偏向している。 この偏向は世界史の教科書よりも日本史の教科書にはっきり表れている。 この偏向は責任の欠如や強制の欠如というイデオロギーを表明している。 このイデオロギーは日本国の権力保持者の面子を守ろうと努めている。 権力保持者の面子を守ることは、現代日本国家の権力構造を