【パリ=国末憲人】フランス国民議会(下院)の調査委員会は26日、イスラム教徒の女性が顔を覆う「ブルカ」などの着用を公共の場で禁止する法制度を整備するよう議長に提言した。ただ異論も多く、今後曲折が予想される。 提言は、国民議会が「教条的なベール着用は仏で禁止される」と決議するとともに、学校周辺や病院など公共の場や交通機関で着用を禁止する法律を制定するよう求めた。罰則は未定だが、従わない場合に公共サービスを受けられない、としている。 調査委員会は、着用反対強硬派のジェラン共産党議員が主導。街頭などでの全面着用禁止を狙ったが、議会でも慎重な意見が強く、公共の場での禁止に譲歩した。 仏国民議会は今後、法制化の是非を議論するが、イスラム諸国の反発も予想される。 アフガニスタンに多いブルカや湾岸諸国で一般的なニカブなど、顔や体をすっぽり覆うイスラム教徒の女性のベール着用は近年、仏大都市近郊の移