日暮里富士見坂から望む富士山。大久保三丁目西地区開発計画地に高さ約160メートルの高層住宅・事業棟が建つと、オレンジ色の線の部分で富士山の姿が消滅する=富士見坂眺望研究会が作成したシミュレーションから 東京都荒川区西日暮里にある通称「日暮里富士見坂」から見ることができる富士山の眺望が、六・二キロ離れた新宿区大久保三丁目に建設される高層ビルにより、ほぼ喪失することが分かった。同坂はJR山手線内と外側周辺で「富士見坂」と名のつく約二十カ所の坂のうち、今も富士山を望める最後の場所。地元住民は「江戸の昔から愛された貴重な風景遺産を残してほしい」と訴えている。