米沢牛の産地・山形県小国町で、黒い繁殖牛に白い樹脂塗料でしま模様を描き、シマウマのような体表にして、アブやサシバエといった吸血虫の接近を防ぐ試みが進められている。放牧時に吸血虫を警戒して感じるストレスを減らせる可能性があり、県置賜総合支庁(米沢市)が主導して効果の検証を重ねている。 【写真】野外にたたずむ「ゼブラ柄」の牛たち ■5センチ幅のしま模様 検証期間は8~10月。米沢牛を産む可能性のある繁殖牛を対象に、5センチ幅のしま模様を施した3頭と、模様のない3頭を牛舎から連れ出し、動きを15分間にわたり観察する。 支庁によると8、9月、しま模様の牛は「頭を振る」や「足踏みをする」など虫に対する忌避行動が、他の牛に比べて約4~8割少ないことが確かめられた。虫が近づかなくなったためと見られるが理由は不明という。 支庁は管理の省力化や飼料費の圧縮につながるとして、遊休農地を用いた簡易放牧の普及に力