先日季節の歯車がまた回り始めただとかなんだとうそぶいて風流や雅の分かる人間を気取っていた者ですが、存外すぐには涼しくならないもんですね(毎年のことか)。だれが考えたんだか「残暑」という巧い言葉がありますが、一度は去った振りしてまだ向こうの木陰でこちらの様子を伺っている少女の眼差しのように、秋口に居残った夏はジトッと僕のうなじに汗をかかせるのです。 さて、夏になれば僕は自動機械のごとく「夏がく〜れば思い出す〜♪」を口ずさんでしまうほどに文部省唱歌に毒されている人間なのだけれど、尾瀬なんて行ったことないので思い出すことなんて不可能なのである。 だからなんだといいますのも、本日は音楽の話でして。 今日の夕方に『爆笑問題のニッポンの教養』坂本龍一の回の再放送をやっていた。坂本龍一といえば、言わずとしれたYMOのメンバーであるとともに、東京藝大を主席で入ったとか出ただとかどっちか忘れたけれど、とにか