わずか2週間前に富士通のLSI事業再建への思いを語っていた,小野敏彦氏。インタビュー時に,日経BP社映像グループの柳生貴也が撮影。 『NIKKEI MICRODEVICES』は,4月8日付で富士通マイクロエレクトロニクス代表取締役社長を「一身上の都合により」(同社)急遽辞任した小野敏彦氏に,新会社設立直後の3月24日にインタビューしていた(Tech-On!関連記事)。その際,同氏は富士通のLSI事業再建に向けた抱負を熱く語っていた。ここではその内容を紹介する。(聞き手は,大下 淳一=NIKKEI MICRODEVICES) ――富士通はなぜ今,LSI事業の分離に踏み切ったのでしょうか。 <小野氏> LSI事業と富士通本体の主力であるサーバー関連事業では,時間軸が大きく異なるためです。LSI事業はユーザーの思惑に左右されやすく,1カ月先の状況さえ確実には読めません。これに対し,サーバー関連事