ヤマハというとバイクやエンジンを作っている割に、楽器も作っている変な会社だ。ヤマハの社員だった親父は愛社精神あふれる人間で、よくヤマハの歴史の話をする。もともと車とバイク好きが高じてヤマハに入った人間だったので、わからないでもない。ちょっとヤマハの歴史が気になったので、資料を借りてみた。 資料というのは、2005年にヤマハが作って社員に配布していた社史だ。やたらと贅沢な製本をしている。タイトルは、「Times of YAMAHA 挑戦と感動の軌跡」とある。2005年というのは何かと景気が良かったらしい。 まず、山葉寅楠(やまはとらくす)(1851-1916)という人間がいた。この人は天文の家に生まれて、天体観測の機器に囲まれて暮らしていたので、幼くして機械への興味が強かった。 明治維新の後の1871年、長崎に赴いて時計や医療機械の技術を学んだ。その後は、大阪で医療機械の技師をしていたそうだ

