日本の農林水産物をロシアに輸出する際に、業者が現地通関当局者にわいろを支払うケースが横行していると、農林水産省の報告書が指摘していることが24日、分かった。ただ、農水省で詳細について事実確認を行ったが、個別具体的な実態は把握できていないという。外国で公務員にわいろを渡すと、国内法で処罰される可能性があることなどから、業者の口は重く、農水省では「どうしようもない」とお手上げ状態だ。 わいろの報告が行われたのは、今年3月にまとめられた「海外貿易制度等調査報告書(ロシア編)」。ロシアに野菜や果実など農林水産物を輸出する際に生じるトラブルについて、農水省が野村総合研究所に調査委託し、業者からのヒアリング結果をまとめさせた。 通関手続きについて「キックバックが習慣化している。通関手続きに手間がかかってしまい、陸揚げできないとコスト高になってしまうことから、金銭的解決を行っている場合がある」などの業者