震災の後の4月に、知人たちと話していた時のこと。話題はおのずから福島原発の事故処理のことになった。原因は何か、どうクールダウン処理すべきか、また地域への被害をどうするか。そのうち、一人がこう発言した。「東京電力は法規則どおり原発を建てて運転し、地震後も政府の指示どおり対応したんだから、全責任を負えというのは無理がある。」 しかし当然ながら反論・異論も相次いで、議論はホットになっていった。政府(省庁)の過去の責任はどうか。あるいは政治(閣僚)の責任の軽重はどうあるべきか、いや、そもそも電力会社の過失はどこにあったのか、等々。ただ、話しているうちに、当の発言者の論点は、地域への賠償問題だということがはっきりしてきた。国も共同責任で補償すべきか、プラントのメーカーは責任がないのか、ということだ。すると、この分野に詳しい同僚が一言、「原子力賠償制度は無過失責任ですよ。」と発言した。 無過失責任とは
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