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ブックマーク / honz.jp (30)

  • 数多の「健康で、長生きする」実践的なメソッドが全部まとまった一冊──『科学的エビデンスにもとづく 100歳まで健康に生きるための25のメソッド』 - HONZ

    数多の「健康で、長生きする」実践的なメソッドが全部まとまった一冊──『科学的エビデンスにもとづく 100歳まで健康に生きるための25のメソッド』 近年、栄養環境の改善や医療技術の進歩によって人間はより長く生きることができるようになった。ただ、ほとんどの人が望んでいるのは、「長く生きる」ことだけでなく、同時に「健康で」あることだろう。糖尿病などの慢性疾患を発病して、永続的な治療が必要ないのであれば、それが幸いである。 そうした状況と科学の進展も合わさってか、『LIFESPAN: 老いなき世界』など、近年「健康に、長生きする」ことにフォーカスしたが多数出るようになった。書『100歳まで健康に生きるための25のメソッド』は、そうした数多ある健康長寿のメソッドを、詳細な科学的エビデンスと共にすべてまとめ、それを実践するために何をしたらいいのかのレクチャーまでしてくれる、実践的な「健康に、長生き

    数多の「健康で、長生きする」実践的なメソッドが全部まとまった一冊──『科学的エビデンスにもとづく 100歳まで健康に生きるための25のメソッド』 - HONZ
    suginoy
    suginoy 2022/12/25
  • 『成績をハックする:評価を学びにいかす10の方法』学びの再起動ボタン - HONZ

    書はニューヨークで英語やジャーナリズムを教える高校教師が、成績を用いず、生徒を評価する挑戦を行った記録である。通知表を捨て、成績をつけないクラスの実験を5年ほど前にはじめた。 淡々とコンパクトに実践の記録をまとめているが、時折顔をのぞかせる著者の成績に対する意見は核心を射抜いている。 成績は、生徒を動機づけたり、罰したりするのに使われます。生徒がしたくないことをさせるために存在する極めて強力なツールなのです 成績は成長を大切にせず、生徒を互いに対抗させるという競争に基づく学習文化を生み出す 保護者はよい成績をとることが成功することであると思いこんでいる。そして、それを子どもたちにも教える 成績は生徒にとってではなく、結局のところ教師にとっての強力な武器でしかありません とはいえ、教師が成績をつけるというのは聖域であり、変更が難しいアーキテクチャーである。そして、教師だけでなく、生徒自身も

    『成績をハックする:評価を学びにいかす10の方法』学びの再起動ボタン - HONZ
  • 『Bullshit Jobs: A Theory(洋書)』どうでもいい仕事を理論化する - HONZ

    経済学者のジョン・メイナード・ケインズ(1883-1946年)は、 1930年に”Economic Possibilities for our Grandchildren(孫の世代の経済的可能性)”というエッセイの中で、イギリスやアメリカのような先進国では、テクノロジーの進化によって20世紀末までに週15時間労働が実現しているだろうと予言した。(”Essays in persuasion(ケインズ 説得論集)”) ケインズの指摘する通り、確かにテクノロジーは大いに進化したものの、結局、この予言は当たらなかった。ロンドンスクール・オブ・エコノミクス(LSE)の社会人類学教授のデヴィッド・グレーバーは、その理由を、テクノロジーがむしろ無意味な仕事を作り出す方向に使われたからだと説明する。 グレーバーは、”We are the 99%(我々は99パーセントだ)”というスローガンで行われた、201

    『Bullshit Jobs: A Theory(洋書)』どうでもいい仕事を理論化する - HONZ
    suginoy
    suginoy 2018/07/27
    はい。 “特に、次に挙げる5つの仕事は全く無意味であると結論付けている。③ “Duct Tapers(落穂拾い)” 出来の悪いプログラムの修正など、そもそもあってはならない問題の手直しをする仕事”
  • 『スモール・スタート あえて小さく始めよう』会社員のうちに始めよう - HONZ

    新しいことを始めたい、だけどなかなか始められない。そう思っている人のやらない理由を、一つずつ消していってくれる一冊だ。 著者の水代優さんは、日橋浜町にHama Houseというブックカフェを作ったり、最近では丸の内にMarunouchi Happ.stand&galleryというPOP UP GALLERYを作った人物だ。とはいっても、何をやっている人なのか一言で説明するのがなかなか難しい。当に先鋭的なアクションというのは言葉で説明されても理解しづらいが、その場を訪れ直接体験してみるとなるほどと思うことが多いものだ。 しかしそんな水代さんの第一歩も、出来上がったものからは想像できないくらい小さなことから始まった。書は、それを実現するための思考回路が余すところなく収められた一冊である。時代からくる必然性、動き出すことに対するリスクの勘案、続けるためのノウハウ等、読み手の「でもさ〜」とい

    『スモール・スタート あえて小さく始めよう』会社員のうちに始めよう - HONZ
    suginoy
    suginoy 2018/07/24
  • 『蜂と蟻に刺されてみた 「痛さ」からわかった毒針昆虫のヒミツ』 - HONZ

    ハチやアリの毒針は、そのライフスタイルを映し出す鏡らしい。ひとくちにハチ・アリ類と言っても、じつに多彩で、みな独特の生き方をしている。しかし、その毒針の機能は、見事なくらいその生存戦略にぴったり合っているのだ。毒針の痛さとライフスタイルの、切っても切れない関係について語ったのが書である。 書の著者は、虫刺されの痛みのスケール(尺度)を作った功績で2015年にイグ・ノーベル賞を受賞した、ジャスティン・シュミット博士である。1947年生まれ。昆虫毒の化学的性質の専門家だ。2006年まで、米国農務省のカール・ヘイデン ミツバチ研究センターに勤務し、現在は、アリゾナ大学でハチ・アリ類やクモ形類の化学的および行動的防御機構の研究を行なっている。 シュミット博士によると、虫刺されという現象の基特性は2つ、痛みと、生体に対する毒性だという。そのうち、生体毒性のほうは数値化しやすいが、痛みは主観的な

    『蜂と蟻に刺されてみた 「痛さ」からわかった毒針昆虫のヒミツ』 - HONZ
  • 『あなたを支配し、社会を破壊する、AI・ビッグデータの罠』AI・ビッグデータの暴走を止めよ! - HONZ

    『あなたを支配し、社会を破壊する、AI・ビッグデータの罠』AI・ビッグデータの暴走を止めよ!編集部解説 ある日、ドアを開けると・・・ ある日、玄関の呼び鈴が鳴り、ドアを開けると警官が立っている。 「警察はあなたを監視しているので、気をつけるように」 そう告げられるが、これまで犯罪をおかしたことなどない。だが、ビッグデータを活用した「犯罪予測システム」によって、要注意人物として指定されたという。ソーシャルネットワーク解析によって、知り合いに犯罪者のいたことが、その理由の一端らしい。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 求職中のあなたは、就職したい企業に応募するが、どこからも断られてしまう。学業は優秀だし、採用されるとばかり思っていたので、たいへんなショックだ。原因はどうやら「適性検査」プログラムで、メンタル面に問題ありと診断されたことらしい。普及している電子審査のため、どこを受けても同

    『あなたを支配し、社会を破壊する、AI・ビッグデータの罠』AI・ビッグデータの暴走を止めよ! - HONZ
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    suginoy 2018/06/19
  • 「生物とは何か」を問い直す──『生物はウイルスが進化させた 巨大ウイルスが語る新たな生命像』 - HONZ

    『巨大ウイルスと第4のドメイン』を筆頭に魅力的なウイルス論、入門を書いてきた著者による最新作『生物はウイルスが進化させた』は、「生物」に対する見方を根底から覆す、最新のウイルス研究成果についての一冊だ。多くの野心的な仮説と、確かにそうかもと思わせる検証でぐっと惹きつけ、読み終えた時にはウイルスに対する考え方が大きく変わっていることだろう。 まさにそれによって、「生物とは何か」「ウイルスとは何か」、そして「生物の進化とは何か」を問い直す「コペルニクス的な転回」を余儀なくされる、そんな存在こそが「巨大ウイルス」なのかもしれないのである。 内容的にはいくらか過去作との内容の重複もあるが、ウイルスとは何か、細菌との違いといった基的なところの説明から、従来のウイルス観を覆す巨大ウイルスとは何か、その特異性とは──と話をつなげ、”そもそもウイルスの定義とはどうあるべきなのだろうか”と最終章にてこれま

    「生物とは何か」を問い直す──『生物はウイルスが進化させた 巨大ウイルスが語る新たな生命像』 - HONZ
  • 『心を操る寄生生物 感情から文化・社会まで』あなたの心を微生物たちはいかに操っているのか? - HONZ

    『心を操る寄生生物 感情から文化・社会まで』あなたの心を微生物たちはいかに操っているのか?編集部解説 ネコ派も、イヌ派も、ご用心! あなたの性格や行動が知らないあいだに、腸内や脳などに住む寄生生物によって操られているとしたら? 「まさか、そんなことは!」と思うだろうか。近年、「神経寄生生物学」と呼ばれる分野の研究が明かしているのは、まさにそんなことが起こっている、しかもごく日常的に!である。 たとえば、世界中で3人に1人が感染していると言われるトキソプラズマ原虫。この微生物は主にネコからヒトへと感染し、脳に住みつく。 医学的には、感染しても妊婦などでなければさほど問題はないとされていた。しかし、心理学者や神経科学者らの研究では、人の気分や性格を変えてしまい、そのせいで感染者が危険な行動を取ったりすることがわかってきた。とくに男性では、規則を破り、人と打ち解けない傾向が強く、交通事故などにも

    『心を操る寄生生物 感情から文化・社会まで』あなたの心を微生物たちはいかに操っているのか? - HONZ
  • 『ダメな統計学 悲惨なほど完全なる手引書』で科学の基盤をより確かなものにする - HONZ

    世界は数字であふれている。政治家の支持率から健康品が病気のリスクを下げる確率まで、ニュースや広告を介して、新たな数字が次々とわたしたちに届けられる。しかしながら、その数字がどのようにつくられ、どのような意味を持つのかを真に理解することは容易ではない。特に、数字の送り手に悪意がある場合には注意が必要だ。50年以上前に出版された世界的ベストセラーの『統計でウソをつく法』で知られるように、統計を恣意的に用いれば、多くの人を欺くことはそれほど困難ではないのだ。 それでは、きちんとした科学研究室・大学によって裏付けられたデータならば無条件で信用できるのだろうか。そうではない、と統計学の講師でもある著者のアレックス・ラインハートはいう。科学者たちに悪意があり、統計学を歪めて使用しているわけではない。科学者たちもまた、わたしたち一般市民と同様に統計学をきちんと理解していないというのだ。 科学者は、統計

    『ダメな統計学 悲惨なほど完全なる手引書』で科学の基盤をより確かなものにする - HONZ
  • 『クラフツマン 作ることは考えることである』仕事への誇りを取り戻すための葛藤 - HONZ

    よい仕事とは何か、長らく考えられてきた問いである。書ではクラフツマンとその精神性の歴史的背景を理解し、今の時代と文脈でどう再解釈できるかの議論を通じて、問いと対峙していく。シンプルな問いほど答えを出すのは難しい。書も答えよりも、問いのまわりをクラフツマンの仕事と共に逡巡し続け、新たな問いを読者に投げかける。 近代の仕事は『絶望的に真面目』なのである。それゆえ、有用性が支配するとき大人は考える能力の中の何か質的なものを失う 20世紀後半のニューエコノミーの進展により、創造性や新しいアイディア、高速なPDCAと短期的な業績を脅迫する労働環境を加速させた。仕事から「社会性」と「物質性」が失われ、仕事の達成それ自体に満足をおぼえる余裕がなくなった。そして、シリコンバレーのエンジニアでさえ、絶え間なき技術力の向上が雇用を守ってくれるかどうかを信じられなくなっている。インドや中国など新興国の安価

    『クラフツマン 作ることは考えることである』仕事への誇りを取り戻すための葛藤 - HONZ
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    suginoy 2016/08/27
  • 『フリー [ペーパーバック版] <無料>からお金を生みだす新戦略』 - HONZ

    2009年に単行として発売された『フリー』は、その後のWebサービスのあり方に大きな影響を与えた一冊である。その一方で、いまだフリーとの向き合い方を模索している最中のWebサービスも数多く見受けられるのが実情だ。このような混迷する状況を受け、書は内容もそのままにペーパーバック版として再び刊行された。かつてビジョンを提示した一冊は、混迷を打開する一冊にもなるのか? 新しく書き下ろされた小林 弘人氏の日語版解説を掲載する。(HONZ編集部) 一世を風靡したソーシャルゲームのほとんどは、フリーミアムを自明のように基的なビジネスモデルとして採用している。また、われわれが何気なく使うWebサービスはフリーを入口として、その先のプレミアムに誘う。もはや、デジタルコンテンツのほとんどがフリーであることが当り前のこととして捉えられつつあるなか、2009年にハードカバーの単行として刊行された書『

    『フリー [ペーパーバック版] <無料>からお金を生みだす新戦略』 - HONZ
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    suginoy 2016/05/09
  • 『ビッグデータ・ベースボール 20年連続負け越し球団ピッツバーグ・パイレーツを蘇らせた数学の魔法』MLBは新しい時代に突入した! - HONZ

    『ビッグデータ・ベースボール 20年連続負け越し球団ピッツバーグ・パイレーツを蘇らせた数学の魔法』MLBは新しい時代に突入した!解説 by 生島 淳 ここには、ページをめくるたびに、知的な興奮がある。 ここまでメジャーリーグは進化していたのか! という純粋な驚き。そして、なおかつ読んで面白い。『ビッグデータ・ベースボール』は、ポスト『マネー・ボール』の時代でもっとも刺激的なベースボール・ブックだ。 2013年、『ピッツバーグ・トリビューン・レビュー』紙に採用されたトラヴィス・ソーチック記者は、ナショナル・リーグ中地区のお荷物球団、ピッツバーグ・パイレーツの番記者となる。かつては鉄鋼の町として栄えたピッツバーグだが、IT産業など新しい町へと生まれ変わっていた。パイレーツは鉄鋼と同じく衰退の憂き目に遭い、アメリカン・フットボール、そしてアイスホッケーの人気に押され、ファンから20年以上も見放さ

    『ビッグデータ・ベースボール 20年連続負け越し球団ピッツバーグ・パイレーツを蘇らせた数学の魔法』MLBは新しい時代に突入した! - HONZ
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    suginoy 2016/03/16
  • 『カルチャロミクス 文化をビッグデータで計測する』経済物理学における周辺研究 - HONZ

    数百万冊におよぶ書籍の単語を、ビッグデータと捉えたら何が見えてくるのか? Google がスキャンした大量の書籍で使われている単語・フレーズの使用頻度を年ごとにプロットするシステム「グーグル・N グラム・ビューワー」。書はこのビューワー自身の開発者によって、「カルチャロミクス」と名付けられた全く新しい人文学研究を紹介した一冊である。稿では、この研究の背景となる「経済物理学周辺の最前線を、東京工業大学の高安 美佐子氏に解説いただいた。(HONZ編集部) コンピュータを使った新しい文章の読み方 通常、文章の書き手は、どういう順番で話を展開すれば、読み手に内容を伝えられるかを考えながら言葉を一つひとつ選び、それらをつないでいく。そして読み手は、初めの単語から順番に読み解き、その内容を理解する。しかし、書のテーマとなっているように、コンピュータを用いた分析技術を用いれば、人間が文章を理解する

    『カルチャロミクス 文化をビッグデータで計測する』経済物理学における周辺研究 - HONZ
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    suginoy 2016/03/07
  • 『バイエルの謎 日本文化になった教則本』文庫解説 by 最相 葉月 - HONZ

    小学生の頃、同じマンションに住むピアノの先生の家に週に一回、通っていた。自分の家にピアノがないのに習うというのは、今考えるとかなり無謀な挑戦だった。練習に使用したのは、赤い表紙のバイエル教則。正直、つまらなかった。赤を終えると黄色になったが、依然としてつまらなかった。同じことの繰り返しで飽き飽きした。 少し楽しくなってきたのは、父親が電気オルガンを買ってくれてから。発表会に向けて課題曲も決まった。テオドール・エステン作の「人形の夢と目覚め」。静かでゆったりとしたメロディーで始まり、途中から軽やかなテンポに変わる。まさに眠りから覚めた人形が突然踊り出すような可愛らしい曲だった。 転居先の町でも引き続きピアノ教室に通った。だが、私のピアノはここで練習したチェルニー教則で終わる。シャープやフラットの数が増えてわけがわからなくなったためだ。いや、もっと決定的な理由がある。ラジオから流れてきたビ

    『バイエルの謎 日本文化になった教則本』文庫解説 by 最相 葉月 - HONZ
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    suginoy 2016/03/07
  • 『量子力学で生命の謎を解く 量子生物学への招待』 生命は量子の力を利用しているのか? - HONZ

    量子力学が描き出す世界はあまりに奇妙だ。量子は波であると同時に粒子であり、壁をすり抜けることができ、いったんペアになった粒子同士はどれだけ遠く離れていても瞬時にコミュニケーションが取れるというのだから、すんなり納得することのほうが難しい。どれだけ信じ難くとも量子力学を支える科学的証拠はゆるぎなく、論理的にも強固である。DVDもMRIもスマホも量子力学がなければ実現しない。 現代生活に欠かせない存在となった量子の力は、最先端テクノロジーによって初めて活用可能となったのだろうか?そうではないという事実を突きつける現象が、あちこちで報告され始めている。渡り鳥が進むべき方向を知るためにも、植物が光合成を行うのにも、酵素がその能力を発揮するのにも、量子の世界の法則が重要な役割を果たしていることが明らかになったのである。つまり生命は、人類が20世紀になったやっと気がついた、量子的性質を長い進化の間に巧

    『量子力学で生命の謎を解く 量子生物学への招待』 生命は量子の力を利用しているのか? - HONZ
  • 『ロジ・コミックス ラッセルとめぐる論理哲学入門』内容と形式の間に描かれたメタな物語に驚愕 - HONZ

    作者:アポストロス ドクシアディス、クリストス パパディミトリウ 出版社:筑摩書房 発売日:2015-07-23 二つの大きな世界大戦に見舞われた20世紀前半は、激動の時代であった。その時代の激しさと呼応するように、学問の分野においても天才たちは離散と集合を繰り返し、次々とエポックメイキングな出来事が起きている。 物理学においてはアインシュタインとボーアの論争を中心に量子力学の時代が幕を開け、経済学においてはシュンペーターやケインズ、ハイエクらが新しい概念を打ち出し変革の時を迎えていた。その双方の分野に共通するのが、天才たちが直に触れ合い、時には対立しながらも交流することによって、世界の捉え方を大きく前進させたことである。 同じような動きは、数学の分野においても見られた。しかし物理学や経済学と大きく異なっていたのは、この分野の天才たちが常に狂気と隣り合わせにあったこと、そして哲学の分野に含

    『ロジ・コミックス ラッセルとめぐる論理哲学入門』内容と形式の間に描かれたメタな物語に驚愕 - HONZ
    suginoy
    suginoy 2015/08/11
    これ本屋で気になった。
  • Paypalマフィアだけが知っていた、会社が教えてくれない『ALLIANCE』という未来 - HONZ

    作者:リード・ホフマン、ベン・カスノーカ、クリス・イェ 翻訳:篠田 真貴子、倉田 幸信 出版社:ダイヤモンド社 発売日:2015-07-10 役に立たないをこよなく愛しているのだが、役に立ちすぎて困惑させられるほどの一冊である。必要に迫られて読むビジネス書というのは吸収力が凄まじく、自分がスポンジにでもなったのかと錯覚したほどであった。 書『アライアンス』は、ペイパルマフィアの一人、そしてLinkedin創業者としても知られるリード・ホフマンを始めとする面々によって手掛けられた一冊。端的に言うと、組織と個人の関係を「取引」ではなく「関係」として捉えるための枠組みが提示されている。 ちょうど先月くらいからだろうか、自分の周囲の360度全方向に渡って正念場といえる局面が続いている。その中でも大きいのが、会社での部署異動とHONZでの編集長就任であり、一つ一つは大したことがなくても、色々なこ

    Paypalマフィアだけが知っていた、会社が教えてくれない『ALLIANCE』という未来 - HONZ
    suginoy
    suginoy 2015/07/11
  • 植物に知能はあるか ―― そもそも知能ってなに? - HONZ

    『ニューヨーカー』誌の2013年12月23日&30日合併号に、マイケル・ポーランが「植物に知能はあるか」というテーマで力作レポートを寄せていました。ポーランは、カリフォルニア大学バークレー校でジャーナリズムのジェームズ・ナイト教授職にあり、を書けば毎度ニューヨーク・タイムズのベストセラーリスト入りを果たすという売れっ子ノンフィクション作家でもあります。それに加えて、彼はアマチュアの料理人でもあるんですよね。最新作”Cooked”については、稿の最後でさらっとご紹介いたしますが、なにせ売れっ子なので、タイトルよりも著者の名前の方が目立つカバーとなっております(^^ゞ さて「植物に知能はあるか?」と聞いて、「それってトンデモ?」と思った方もいらっしゃることでしょう。そう思われるのも無理はありません。なにしろ、「植物には感情がある」とか「植物は人間と心を通わせることができる」といった話には、

    植物に知能はあるか ―― そもそも知能ってなに? - HONZ
  • 『帳簿の世界史』商人のジレンマ - HONZ

    長らく営業の仕事をしていることもあって、売上や原価といった数字管理はお手のものなのだが、我が家の家計のこととなると話は別である。自分が月々いくら代に使っているのか知らない。エンゲル係数も知らない。家計簿をつけようとも思わない。自分でもよくぞ、おめおめと生きているものだなと思うが、自らの欲望の痕跡を直視することが恐いのだ。 このままではヤバいことくらい、分かっている。だが、どれだけヤバいのかを客観的に知りたければ、歴史に敵うものはない。そこで、書である。 会計と歴史、双方の知見を持つ著者によって手掛けられた『帳簿の世界史』は、アダム・スミス、カール・マルクス、マックス・ウェーバーといった面々が口を揃えて主張した帳簿の力を紐解いた一冊。アクセスログやライフログといったログ全盛の現代社会に、帳簿という最も古典的なログの重要性を描き出す。 数多くの歴史で見られる光景のご多分に漏れず、帳簿の歴史

    『帳簿の世界史』商人のジレンマ - HONZ
  • エイズ治療研究の最前線--『完治』への道 - HONZ

    「青木薫のサイエンス通信」番外編の更新です。今回取り上げたのは、仲野徹とのクロスレビューになる『完治 – HIVに勝利した二人のベルリン患者の物語』。なぜHIVを克服するのが難しいのか?そこを深く理解することで、患者を「完治」へと導いた主治医の「着眼」が見えてきます。 (※稿は、青木さんご自身のFacebookに書かれていた感想を、そのまま掲載させていただいております。) 今年に入ってすぐの頃だったと思うのですが、『ニューヨーカー』にジェローム・グループマン(ハーバード大学医学部教授で、『ニューヨーカー』のスタッフライター)が、エイズ治療の最前線をレポートしていました。グループマンは、エイズがエイズと呼ばれるようになる前から、この病気の研究に関わっていたとのことで、さすがと言うべきか、研究の最前線が、とても見通しよく、かつ魅力的に描かれていて、思わず引き込まれてしまいました。 ところで、

    エイズ治療研究の最前線--『完治』への道 - HONZ