日本のサポーターは素晴らしい――2002年ワールドカップで、スタンドを埋めたブルーの大群が、日の丸を振り、歌い、声援する姿は、会場に独特の雰囲気をつくり、選手たちのプレーとともに感動を盛り上げ、海外にも評判となった。 その日本代表のサポーターの元祖と、誰もが認めるのが鈴木良韶さん。愛知県知多郡東浦町緒川にある曹洞宗東光寺の住職で、「サッカー和尚」として知られている。 サッカーがまだ、日の当たるスポーツでなかったころから、その魅力に取りつかれ、日本代表を応援するために、1962年(昭和37年)に「日本サッカー狂会」をつくり、仲間を集め、国立競技場や駒沢競技場などで、応援の幕を掲げ、日の丸を振り、ひたすら声援してきた。その40年間は、そのまま日本サッカーの40年であり、和尚さんの人生でもあった。 お寺で生まれ育って 名古屋からJR東海道本線で南下し、大府で武豊線に乗り換えて、二つ目の駅が緒川。