cakesは2022年8月31日に終了いたしました。 10年間の長きにわたり、ご愛読ありがとうございました。 2022年9月1日
私は子供の頃、学校で喋りたくても喋れなかった。 私の緘黙状態を見て、大人しく可愛く見せようとしてわざとやっていると考える大人もいたが、 標準的な感覚の人達は、 学校という場に対して不安があるのだろう、学校で関わる大人やクラスメイトに慣れず不安で心を開けないのだろう、恥ずかしがりなのだろう、と解釈していた。だが、そういうわけでもなかった。 よく知らない相手だから何を喋ればいいか分からない、怖い、という人見知り的不安ではなかった。慣れない場に予測がつかなくなり緊張するといった場見知り的不安でもなかった。社交パフォーマンス上の不安、すなわち、きちんと喋れるだろうかとか、面白いことが言えるだろうかといった不安からでもなかった。 学校で関わる人達については、新学年が開始からひと月もすれば気心は知れるもので、私としては慣れていた。学校という場も、喋れないので楽しくはなく苦痛であったものの、突拍子のない
名門ハーバード大学の全学生の2割にあたる約1400人の学生が殺到したという講義がある。 講義名は、「ポジティブ心理学」。 これだけ聞くと、お気楽な前向き思考法のお題目だが、超一流講師による魅力的なコンテンツの講義が揃う同大学で2006年度の受講生数ダントツだった。 「ハーバードに入学する学生は世界各国のいずれ劣らぬ天才・秀才ですが、同大の中では半分以上の学生が格付け上、平均以下になってしまいます。彼らにとっては、それはかなりの屈辱で、恐らくは人生初の挫折。そんな彼らの救いとなったのが、さまざまな実践ワーク付きのこの講義なんです」 とは、伝説的なその講義を担当したタル・ベン・シャハー氏と親交のある翻訳家の成瀬まゆみ氏だ。 シャハー氏はハーバード大学で哲学と心理学を学び、組織行動学で博士号を取得。心理学博士(組織行動論)の肩書を持ち、ポジティブ心理学による「幸せ」研究の第一人者ともいわれる。
「痛むうつ」 運動器生活習慣病への心身医療アプローチ 谷川浩隆 長野県厚生連安曇総合病院整形外科 心療内科学会TOPICS (Medical ASAHI 2005 May) 「心身医療とは本来各科の医師が実践する臨床アプローチであるが、心療内科という科名では内科医しか心身医療アプローチができないということになる」(『心療内科初診の心得』中井吉英著、診療新社)と書かれているように、「心療」は内科だけのアプローチではないはずである。運動器の疼痛性器質的疾患がある患者さんにおいても、症状の原因に心理・社会的な要因がかなり関与している可能性がある。そこで本稿では「心療整形外科」という言葉をキーワードにして、整形外科的な生活習慣病に対する心身医学的なアプローチについて考えたい。 運動器と生活習慣病 運動器という医学用語はまだ十分に周知されているとは言えないが、循環器や呼吸器、消化器などと同様に身体
息子に曝露療法を試してみることにした 去年、私は妻と5カ月の息子を連れて、ヨーロッパを2カ月にわたって旅しました。妻は盛りだくさんの行程表を作ってくれました。しかし、3日目ともなると、小さなレンタカーにベビーベッドを押し込んで数日ごとにホテルを転々とするバケーションなので、どうも楽しくないことに私たちは気づきました。息子には決まった時間に一人で寝る習慣をつけさせたのですが、この旅を楽しむためには、一度それを白紙に戻さないといけなかったのです。 残念なことですが仕方がありません。せっかくなので、私たちはヨーロッパの石畳を一日中歩いたあとに、ベッドで川の字に寝るのを大いに楽しみました。問題は、サンフランシスコに戻ってきてからです。家に帰って来て、元の習慣に戻ろうとしたら、息子はストライキに入ってしまいました。ベビーベッドで全く寝てくれないのです。ベビーベッドの中に入れられた息子は、無実の罪で牢
「ソガ・ヒトミ」その存在に驚愕した日本政府 曽我さんは自責の念を抱えて帰国した 「若い人にこそ知ってもらいたい拉致問題」(後編)
7年前、サイクリングのやりすぎで両脚を壊してしまいました。体がすっかり音を上げ、脳が「これからはいつ何をやっても痛くなる」と決め込んだのです。それにより、無理が効かなくなりました。 以来、あらゆる検査を受けてきたし、あちこちの医療機関を訪ねましたが、身体的にはまったく異常が見つかりませんでした。このように、身体的な損傷はまったくないのに、脳が絶えず痛みの信号を発してしまう状態を「慢性疼痛」と言います。普通、痛みは、危難を避けて自分の身を守るために必要な反応ですが、神経系に異常が生じると、間違った警報が頻繁に出されるようになってしまうのです。身体的な問題のように思われがちですが、慢性疼痛の患者が直面する本当の問題は精神的なものです。痛みはただでさえ恐ろしいものですが、慢性疼痛となると耐えがたい恐怖となりえます。 それでも、慢性疼痛は私を幸せにしました。現在の私は、表面上は、かなり普通の生活を
ルポ ゴミ屋敷に棲む人々 (幻冬舎新書) 作者: 岸恵美子出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2012/05/30メディア: 新書購入: 2人 クリック: 5回この商品を含むブログ (8件) を見る 内容紹介 <孤立死の8割はセルフ・ネグレクト> 悪臭のする不衛生な「ゴミ屋敷」で、他者の介入を拒否し、物に埋もれながら暮らす人々が増えている。彼らの多くは、実は「セルフ・ネグレクト」の状態にある。セルフ・ネグレクト(自己放任)とは、自分の生活に極度に無関心となり、著しく生活環境と健康状態が悪化する状態のことで、やがては孤立死に至る。毎年2万人に上る孤立死の約8割は、このセルフ・ネグレクトが要因とも言われている。彼らはなぜ自らの人生を「放棄」し、ゆるやかな死を選ぶのか。少子高齢化、家族崩壊、高齢者虐待などを背景に急増する、現代の病理に迫る画期的な書。 「ゴミ屋敷」はなぜ生まれるのか? ワイドショ
人が産まれた時というのは、自分と他人の区別はなく、ただ本当に“あるがまま”そこにあるだけです。感じるものを感じたまま、欲求もそのまま、喜怒哀楽もそのまま、何のためらいもなく表現します。 ところが、成長をしていき、「自我」というものが芽生え始めると、自分と他人を分けて考えるようになり、そこに境界をつくるようになりますよね。「自我」がつくられるということは、別の視点から見ると、「自分と比べる相手をつくりだす」ということです。そして人は色々なものを比べるようになります。容姿・成績・運動能力などは代表的なものでしょう。 “容姿端麗で成績優秀、そして運動もできる人物”が優れている それは一体誰が決めたのでしょうか? そうです、それはいま私たちが住んでいる社会が決めたことですよね。人は成長していくに伴い、そういう社会的影響も受け、自身の価値観を創りだしていきます。 現在の社会では膨大な情報が溢れており
「小学生は、自分の眠気をうまく表現できないんで、むしろ情緒的な反応を示す、もしくは行動面で示す。落ちつきがなくなったり、多動状態になってくる。中高生になると、今度は、キレやすいといった問題ですね。実は精神科医なら経験的に知っていることなんです。例えば統合失調症とか、躁うつ病の躁状態の方で、穏やかではない精神状態の人がいるわけです。その要因に、不眠で眠気が強いことがありえる。いったん寝られると、興奮がおさまることがよくあるんですね」 「これは、実は誰でもそうなんだと思います。自分自身について言っても、寝不足のときは、ちょっと不愉快なことがあると、強く反応して声を荒らげてしまったり。普段は、感情面で爆発しないで済ませられていても、子どものようなプリミティブな反応を示す大人もいます。でも、相対的に言えば、子どもは感情爆発、専門的には情動失禁といいますが、喜怒哀楽のコントロールがうまくいかないのと
2013年03月17日23:23 心理学・心理療法 EMDRトレーニング、修了しました! きょうです。 金曜日から三日間、三宮の神戸国際会館で行われていたEMDR Part1トレーニング、無事に修了しました! 日本EMDR学会にも入会しました。 これで月曜から、臨床現場で使えることになります。 ただし、患者さんやクライエントさんに無理やりEMDRをはめこむのでなく、あくまで自分の持てる技法の一つとして、使っていきたいと思います。 ファシリテーターとして、僕のグループを担当していただいた福井義一先生の言葉が、印象に残っています。 EMDRの意図をつかむこと。 表面の方法にとらわれない。 なぜそうするのか、を考える。 EMDRは、「未完了の情報処理を完了させる」ことに意味がある。 tapping(クライエントさんに両手を膝の上においてもらい、セラピストが交互に指でタップする。コンタクト装着や、
「ウェブリブログ」は 2023年1月31日 をもちましてサービス提供を終了いたしました。 2004年3月のサービス開始より19年近くもの間、沢山の皆さまにご愛用いただきましたことを心よりお礼申し上げます。今後とも、BIGLOBEをご愛顧賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。 ※引っ越し先ブログへのリダイレクトサービスは2024年1月31日で終了いたしました。 BIGLOBEのサービス一覧
本書は、山梨県立精神保健福祉センター所長、山梨県都留児童相談所所長などを歴任され、現在、東京都立小児総合医療センター児童・思春期精神科部長を務めておられる近藤直司氏によって書かれた、より良いアセスメントやケース・カンファレンスを行うために必要なアセスメント技術を、分かりやすいケース・レポートの具体的な書き方・効率的なケース・カンファレンスの進め方を解説することを通じて示したハンドブックです。 内容は以下の通りです。 第1章 ケースレポートについて考える 第2章 5分間でケースをレポートする 第3章 アセスメントのためのフォーマット 第4章 フォーマットの応用編とその他のフォーマット 第5章 レポート例とフォーマットの記入例 第6章 個人演習 第7章 グループワーク 第8章 有意義なケース検討会議にするために 第9章 ケース検討会議におけるケースレポートについて 第10章 「より深くわかる」
本書は、不登校や引きこもり、対人恐怖に対する「育てるアプローチ」や、身体醜形障害などの思春期病理に造詣が深く、臨床現場で独自の統合的アプローチを模索してこられた精神科医・鍋田恭孝氏によって書かれた、昨今メンタルヘルスの問題として対策が叫ばれる「うつ病」に関して、“新型うつ病”などの登場により概念自体が混乱している現状に対して、「うつ病」の病理学的な知識をベースに、著者の臨床実践の集大成である体系的な心理療法のアプローチ―3ステップ・アプローチについて論じ、治療の本来的なあり方を示した解説書です。 内容は以下の通りです。 第一部 病理編 「うつ病の本質を考える」──うつ病を正しく理解するために 第1章 「うつ病」の本質そのものが曖昧な状態にある──うつ・うつ病をどのように考えればよいのか 1 うつ病にもいろいろなタイプがある 2 うつ病にはどのような症状がみられるのか──きわめて多彩な症状が
本書は、神経心理学の創始者であるロシアの心理学者Luria, A. R.に師事し、アメリカに亡命し発達障害の研究員としてキャリアを積み、その後も脳卒中や認知症、記憶障害など、特に前頭葉を中心とした幅広い脳機能障害の神経心理学的解明に従事された、神経心理学者・認知神経科学者Goldberg E.によって書かれた、「自己」や「意思」などの人間らしさを司るといわれる“前頭葉”に関して、近年の脳機能イメージング技術の進歩により急速にメカニズムの解明が進んでいる状況を紹介し、“前頭葉”が脳全体の中で果たしている役割を様々な臨床例と共に示し、“前頭葉”の複雑なシステムを一般向けに分かりやすく記した解説書です。 ちなみに師匠のLuriaは、最近日本でも刊行されたDN-CAS(日本文化科学社)のベースとなっているPASS理論のもとになった神経心理学モデルを作った方でもあり、“神経心理学”を語る上ではなくて
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