前から私に絡んでいる奴。廣川和花。大阪大学文学研究科日本史学専攻博士二年(*)。さて、 「そもそも煙草は自分が好きで吸っていて、やめようと思えばやめられるんだから、 人種・性別・出自・病気とか、不可抗力の属性に基づく差別と同列には論じられないはずです。それゆえ両者が「ほぼ同質」の差別を受けているなどというのは妄言としか言いようがありません。」 いつか誰かがこういうことを言うだろうと思って隠し玉をとっておいたのだ。では「同性愛」(私の用語では「同性志向」)は不可抗力の属性か? しばしば同性愛解放運動家はそうだと主張する。だが実際にはそうではない同性愛もある。バイセクシュアルだった者が自ら同性志向を選び取ることもある。自ら選び取った同性志向者は差別してもいいのか? 実はこの論理は、嫌煙家の作家・三浦俊彦に教えられたものだ。 もっともそれだけではない。屠畜業者、刑吏なども差別を受けることがある。