【モスクワ=貞広貴志】ロシアの有力紙「独立新聞」は28日、スケトウダラ漁などを行う日本の業者がロシア国境警備局係官らに裏金を渡したとする読売新聞報道を転電し、「この報道は、悪化している露日関係の文脈でとらえることができる。おそらく日本はシュワロフ(第1副首相)らの領土訪問に対抗するシグナルを送り始めた」という独自の分析を紹介した。 同紙は、日本のロシアからの水産物輸入の統計が常にロシアの輸出統計を大幅に上回ってきたことを挙げ、違法操業は長年にわたりはびこってきたと指摘。 今になって表ざたになった背景を、「日本は、汚職の事実を暴露する用意があることを(ロシアに)明確に示したのだ」と解説した。