●笠原十九司『南京事件論争史-日本人は史実をどう認識してきたか』(平凡社新書) ※「南京事件」をめぐる、歴史修正主義者との「論争」の歴史を整理したもの。学術的な意味での「論争」は、とっくに決着済みであることが明快に示されているんだけどね。 それにしても、歴史修正主義者たちの「隠蔽」「改竄」のいじましさといったら。まあ、彼らのために「弁護」するならば、「意図的」な「歪曲」だけじゃなくって、あのヒトたちには資料をちゃんと読みこなすガクリョクさえ不足しているのかも知れないけれどもね(「被告×××の原資料の解釈はおよそ妥当なものとは言い難く、学問研究の成果というに値しないと言って過言ではない」(p.249)。 問題は、こうした「隠蔽」「改竄」まみれのクズ本が、いまだに大量に流通し、それなりに読者を獲得しているってことだな。 このへんは、昨日買った『「皇国史観」という問題』の著者である長谷川亮一の問