ブックマーク / samatsutei.hatenablog.com (12)

  • 「ヒカルさん」の絵(4) - 瑣事加減

    ・近藤雅樹『霊感少女論』(4) 近藤氏は続いて、175頁5〜6行め「‥‥。この怪談は、加藤会館が取り壊され、絵が撤去された後も、しばらくのあいだは、実際/に絵を見ていた先輩たちから、新入生たちに語りつがれていた。」として、175頁7行め〜176頁11行めに3名のレポートを紹介(12〜13行めにも1名のレポートを一部引用)しています。 【現象】 ・その絵は、どこにいても自分の方を見ているそうだ。 ・はずしても、また戻ってくるということだった。 ・「‥‥。はずしても、はずしても、また掛かっている」 ・「‥‥、はずしても、はずしても、また戻ってくる」 ・「‥‥、絵の人物が、夜になると歩きまわる。‥‥」 ・その絵は、よく動いていたという。 ・この絵の女性が「椅子から立って、学内を徘徊する」 【場所】 ・今は、学生課に保管されているらしい。 ・「加藤会館を壊すときに、倉庫にしまわれた」 ・「戦争中、

    「ヒカルさん」の絵(4) - 瑣事加減
    t-hirosaka
    t-hirosaka 2016/09/25
    松山大学の幽霊。だって、女子学生の幽霊がいったいどうして男子トイレに出るようになったか、不思議じゃありませんか。
  • 「ヒカルさん」の絵(3) - 瑣事加減

    ・近藤雅樹『霊感少女論』(3) 近藤氏の挙げている学生レポートの内容を見て置きましょう。私は、下手な要約によって内容の伝達に支障を来す場合が多々あることから、出来るだけ原文を抜いて置くことにしているのですが、ここでは現象と場所・原因の3項に絞って箇条書きにして示しました。近藤氏は入学年や調査時期などを個々のレポートに添えていないので、ちょっと扱いが難しいのですが、まづ近藤氏が、175頁4行め「実際に「ヒカルさん」の絵を見てきた世代の学生」として挙げている、4名のレポートのうち、初めの3つ(173頁11行め〜174頁13行め)について見て置きましょう。 【現象】 ・「この絵の前を通ると、目がギョロッとこちらを向く」 ・「絵を指さすと、事故にあう」 ・「もしも、その絵を指さすようなことをしたら、必ず怪我をする」 ・「夜遅く帰ろうとして、ひとりで階段を降りると、絵の女の目がそのようすを見ている」

    「ヒカルさん」の絵(3) - 瑣事加減
  • 「ヒカルさん」の絵(2) - 瑣事加減

    ・近藤雅樹『霊感少女論』(2) 2014年9月30日付(1)の続き。 この「「ヒカルさん」の絵」と云う話は、2014年4月10日付「赤いマント(130)」に触れたように、近藤雅樹『霊感少女論』155〜187頁「第六話 変貌する怪談」に取り上げられた、愛媛県の松山大学に伝わる「松大七不思議」の1つで、それが「奇跡体験!アンビリバボー」によって流布したのです。 この絵の懸かっていた加藤会館の建築家は木子七郎(1884.4.29〜1955.9)で、建築から生活文化を探求する季刊誌「INAX REPORT」No.189(2012.1・LIXIL Corporation)04〜16頁、特集1「続・生き続ける建築―11 木子七郎」*1の16頁「主な作品」項、「昭和12年[1937]」条に「松山高等商業学校加藤記念館(愛媛)」と見えています。この「加藤」ですが、松山高等商業学校設立に尽力した松山市長加藤

    「ヒカルさん」の絵(2) - 瑣事加減
  • 広坂朋信『東京怪談ディテクション』(1) - 瑣事加減

    ・『東京怪談ディテクション――都市伝説の現場検証』1998年8月20日初版第1刷発行・定価1700円・希林館・246頁・四六判並製 東京怪談ディテクション―都市伝説の現場検証 作者: 広坂朋信出版社/メーカー: 希林館発売日: 1998/08/01メディア: 単行この商品を含むブログ (2件) を見る 大学院に入った頃までは図書館を借りて、良ければ文庫なら買っていた。その頃から単行は買わなくなっていた。何故なら、私の読むようなは、何時行っても大抵借り出されずに図書館の棚にそのままあったからである。その後、論文執筆等で研究資料のコピーが積み上がって来ると、整理するのが面倒になってコピーも取らなくなった。行けばあるからである。 古書店も、止むに止まれぬ理由がない限り、利用しない。古書店で漁るよりも先に、図書館派になってしまったため、そもそも古書店を活用しようと云う発想が希薄なので

    広坂朋信『東京怪談ディテクション』(1) - 瑣事加減
    t-hirosaka
    t-hirosaka 2016/08/30
    えらいことになっちゃったな。切り刻まれる予感。苦し紛れに思いつきを書きなぐったところもけっこうあったからな。もう18年も前のことだし、言い訳はせずにおこう。
  • 八王子城(1) - 瑣事加減

    八王子城跡には行ったことがない。 行こうと計画したことはある。大学2年生の春、後輩も増えたのでサークル内に名所旧跡を散策する集まりを作って、東京近辺の史跡巡りを何回か実施したことがある。結局行かなかったのだが、1:25000地形図「八王子」を購入してルートを検討したとき、八王子城跡の登り口に「造形大学」とあるのを見て、随分不便なところにあるな、と思った記憶がある。 ・椚国男『戦国の終わりを告げた城 八王子城を探る(ロッコウ ブックス)』平成3年7月20日初版印刷・平成3年7月25日初版発行・定価1359円・六興出版・269頁 その前だったか後だったか、この図書館から借りて読んだ。内容は殆ど覚えていないが、55〜71頁「三章 忌み山となる」に、学校の怪談が載っていたのである。5節あるうちの最後、68頁2行め〜71頁(2行め)「造形大の怪談」がそれで、未だ学校の怪談について自分なりの追究を

    八王子城(1) - 瑣事加減
    t-hirosaka
    t-hirosaka 2016/03/06
    椚国男『戦国の終わりを告げた城 八王子城を探る(ロッコウ ブックス)』
  • 松葉杖・セーラー服・お面・鬘(4) - 瑣事加減

    ・「映画秘宝」 ギンティ小林『新耳袋大逆転』及びその文庫版『新耳袋殴り込み 第二夜』の記述を順に検討しても良いのですが、小林氏がこの人物を著述に取り上げるに至った経緯から見て置きましょう。 単行「第二十九話」文庫版「第二十五話」の「蘇る都市伝説」に、その切っ掛けが語られています。91頁8〜12行め、文庫版79頁3〜8行め。改行箇所は前者「/」後者「|」で示した。 二〇〇四年のこと。 僕は洋泉社の『映画秘宝』で記事を書くようになっていた。そのときの編集長が田野|辺である。 ある晩、僕と田野辺は編集部で徹夜作業をしていた。そこで交わした会話で一九八七|年頃、田野辺/は僕の地元付近の大学に通っていたことがわかった。二人で地元の話題に|盛り上がっていたら、長年/忘れていたことが蘇った。*1 編集長の田野辺尚人はWikipedia「和光大学の人物一覧」に拠ると和光大学出身で、和光大学の最寄駅は小田

    松葉杖・セーラー服・お面・鬘(4) - 瑣事加減
  • 松葉杖・セーラー服・お面・鬘(3) - 瑣事加減

    ・ギンティ小林『新耳袋大逆転』 それでは、基文献たる『直撃現代百物語 新耳袋大逆転』とその文庫版『新耳袋殴り込み 第二夜』の、この人物に関する記述について、その位置を確認して置きましょう。書影は2月6日付(1)に貼付しました。 さて、単行・文庫版とも第九十九話まであるのは同じですが、文庫版の第九十六話〜第九十九話(325〜339頁)は「ボーナストラック」なので、やはり単行から引き継いだ部分も構成の変更がなされていることになります。 扉は単行は赤い遊紙の次にアート紙で前付、文庫版は1頁(頁付なし)。 単行1頁(頁付なし)には、 「科学は万能ではない。絶えず訂正されていく仮説である」 ――『直撃!地獄拳』より―― 書を故・石井輝男監督に捧げる とあるが文庫版3頁(頁付なし)は引用と典拠の2行だけで、3行めの献辞は8頁(頁付なし)下部にあります。 ・単行2〜7頁(頁付なし)文庫版4

    松葉杖・セーラー服・お面・鬘(3) - 瑣事加減
  • 松葉杖・セーラー服・お面・鬘(2) - 瑣事加減

    ・ギンティ小林『新耳袋殴り込み』 昨日の続き。 この人物に関する文献には、後述するように出没していた時期のものもあるのですが、まずはこの人物について、話題が再燃するきっかけになったギンティ小林による言及を見て置きましょう。 ・ギンティ小林『突撃!現代百物語 新耳袋殴り込み』洋泉社・271頁四六判並製 新耳袋殴り込み 作者: ギンティ小林,ヒロモト森一出版社/メーカー: 洋泉社発売日: 2007/07/26メディア: 単行(ソフトカバー) クリック: 34回この商品を含むブログ (9件) を見る・2007年8月9日 第1刷発行・定価1300円 ・2007年8月9日 第1刷発行・2007年9月10日 第2刷発行・定価1300円 標題は奥付に拠ります。カバーは一致、異同は奥付の発行日の追加。 ・角川ホラー文庫18018『新耳袋殴り込み 第一夜』角川書店新耳袋殴り込み 第一夜 (角川ホラー文庫

    松葉杖・セーラー服・お面・鬘(2) - 瑣事加減
  • 松葉杖・セーラー服・お面・鬘(1) - 瑣事加減

    ・基文献 記事の題は、現在最も流布している「三足のサリーちゃん」としても良かったのですが、これは目撃者の一部に行われていた呼称であり、敢えて採用しませんでした。「三足」は実態に即していないし、別に流布している「三足のリカちゃん」とも紛らわしい。巧い題ではありませんが、目撃情報に共通するこの人物の道具立てを以て、題として見たのです*1。 私はこの怪人物のことを知らなかったのですが、小池壮彦の書いたものを久し振りに取り上げることにして、小池氏の寄稿の多い「不思議ナックルズ」の版元ミリオン出版のコンビニエンスストアの税込500円を幾つか借りて見て、そこで初めて知ったのです。 ・実話ナックルズ編集部 編『ナックルズBOOKS』ミリオン出版・B6判並製 ・ナックルズBOOKS 11『恐怖の都市伝説ファイナル』2009年1月30日初版第1刷発行・定価476円・272頁 恐怖の都市伝説ファイ

    松葉杖・セーラー服・お面・鬘(1) - 瑣事加減
    t-hirosaka
    t-hirosaka 2016/02/11
    サリーちゃん、町田界隈
  • 「ヒカルさん」の絵(1) - 瑣事加減

    この絵のことは、4月19日付「芥川龍之介「人を殺したかしら?」(1)」にて「奇跡体験!アンビリバボー」を取り上げたときにも言及しましたが、その後、もちごめ氏のブログ「もちごめのブログ」の2014/05/05「ヒカルさんの絵」に番組の詳しい紹介がありました。詳細はそちらを見ていただくことにして、ここでは若干の補足をして置きます。 この話の典拠は、4月10日付「赤いマント(130)」に取り上げた、近藤雅樹『霊感少女論』です。 オカルトまとめサイト「不思議.net」にまとめられた2ch「【閲覧注意】芸術に関する呪われそうなほど怖い絵」の書込み、2008/12/13「460」によると、エンドクレジットに「「霊感少女論」 近藤雅樹著 河出書房新社 」と示されていたようです。 『霊感少女論』が平成9年(1997)7月18日初版発行ですから、もちごめ氏の記憶通り「奇跡体験!アンビリバボー」のごく初期で取

    「ヒカルさん」の絵(1) - 瑣事加減
  • 赤いマント(131) - 瑣事加減

    ・近藤雅樹『霊感少女論』(2) 2013年9月22日付「三角屋敷(1)」*1でも少し触れたように、書は学生たちのレポートから豊富な事例を紹介しています。その調査手法は7〜9頁「まえがき」の最後(9頁1〜5行め)に、 付記 書で紹介した諸事例の大部分は、平成三〜六年のあいだに、私の講義(民俗学・民族学・人/類学)を受講した甲南大学・松山大学・甲子園短期大学の学生諸君から得た。また、同四〜六/年のあいだに、国立民俗学博物館情報管理施設の方たちから聞いた話なども若干ある。各事例/の末尾に括弧内表記した情報提供者の氏名は、プライバシー保護のために、すべて仮名とした。 とあって、必然的に関西地方や中国・四国地方の話が多くなっています。しかし仮名というのはどうなのでしょう。私などはそれこそ「奇跡体験!アンビリバボー」の再現ビデオなぞに同姓同名の人物が凶悪犯とか死体とか乱倫で破廉恥な野郎として登場し

    赤いマント(131) - 瑣事加減
  • 赤いマント(130) - 瑣事加減

    ・近藤雅樹『霊感少女論』一九九七年七月八日初版印刷・一九九七年七月一八日初版発行・定価1800円・河出書房新社・253頁・四六判上製 霊感少女論 作者: 近藤雅樹出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 1997/07メディア: 単行購入: 1人 クリック: 16回この商品を含むブログ (9件) を見る 書にはこれまで何度か言及したのですがまだ書影を貼っていませんでした。大分以前に読んでメモも取ったのですが、そのメモを未だに捜せていない、というか読書メモ自体、束になって積んである状態で、整理出来ていないのです。そこで、赤いマントに関連して取り上げるついでに、差当り書影だけでも貼って置くことにした次第です。 それから、どうでも良いことなのですけど「れいかんしょうじょろん」と打って変換すると「冷感症序論」となる。毎度のことで「れいかん」を先に変換する手順でやり直すのですけれども、ふと「霊

    赤いマント(130) - 瑣事加減
    t-hirosaka
    t-hirosaka 2014/04/10
    言及されました。
  • 1