|GO TO MENU|GO TO BOTTOM| 陸軍慰安所の設置と慰安婦募集に関する警察史料 永井 和 はじめに 自由主義史観論争や従軍慰安婦論争に直接関係はないが、最近、女性のためのアジア平和国民基金編『政府調査「従軍慰安婦」関係資料集成』1〜5(龍渓書舎、1997・98年)を入手したので、その中からいくつかの史料を紹介する。 この資料集は、1991年12月以降に実施された日本政府の調査で発見された関連資料の影印復刻版である。影印版であるため、より原史料に近い形で史料に接しうるメリットはあるが、採録されている史料のかなりの部分がすでに吉見義明編『従軍慰安婦資料集』(大月書店、1992年)に収録済みであり、その意味ではとくに目新しいものはないともいえる。しかし、1991年と92年の二度にわたる政府発表には含まれていなかった内務省史料が、少数ではあるが、警察庁関係公表資料として第1巻の