今週、オーストラリアのスミス外相とフォークナー国防相が来日し、日豪両政府は自衛隊とオーストラリア国防軍との間の物品役務相互提供協定(ACSA = Acquisition and Cross-Servicing Agreement)に調印しました。普天間移転とか口蹄疫とか韓国の軍艦の沈没とか、いろいろ大きなニュースがあったためか、あまり大きく報道されなかったと思うのですが、AFP 電は「建前では平和国家である日本がアメリカとの軍事同盟の他に結ぶ歴史的な初めての軍事協定」と呼んでいます。 協定自体は、共同で軍事演習を行なうことを定めている他は、国連の PKO か災害援助に限って共同行動を取るという線で書かれていて、ある程度、抑制的だと思います。相互に提供される物品のリストの中に、「部品・構成品」というのがあったりして、「これって大丈夫?」と心配になったのですが、次の項に、この部分は「日本国の自
Somali ‘Pirates’ want to send loot confiscated from rich countries to Haiti - 2週間ほど前の報道ですが、遅れて気づきました。ソマリア沖の「海賊」の代表たちがハイチの地震被災者のために多国籍企業の船などから奪った戦利品を寄付したいと申し出ているそうです。世界のさまざまなところに拠点を持っており、「敵国」の軍隊に気づかれずに物資を送り届けることができると豪語しているとのこと。 「ハイチへの人道援助は欧米によって牛耳られてはならない。彼らにはそのようなことをする道義的な権威がないからだ」「彼らこそ、長い間、人類から略奪を繰り返してきた張本人なのである」と語っています。 小さき者の抵抗と連帯の思想、そして革命の言説は、こんなところに受け継がれていたのでした。 ソマリアの写真は Monica's Dad さんが CC-by
Maïs Monsanto : l'Afrique du Sud récolte des champs stériles - 南アフリカでモンサント社の遺伝子組換えトウモロコシに異常が発生している。病気や害虫の問題もなく、一見、順調に育っているように見えたトウモロコシの多くに実がならないのだ。 被害は82,000ヘクタールにも及ぶ。モンサント社は受粉の過程で問題が起こったと考えられるとしているが、作付けした農家に対して補償を行なう予定だ。モンサント社に批判的な人々からは、遺伝子組換えという操作自体が作物を弱体化させてしまったのだろうという声や、遺伝子組換え作物を植えるということは「食の主権」を多国籍企業に売り渡すことに他ならないといった意見が出ている。 「村野瀬玲奈の秘書課広報室 | 遺伝子組み換え作物の生産性は高くない (ル・モンド紙の記事から)」にトラックバックを送ります。 このブログ
アルジャジーラ "Strike paralyses West Bank" および IMEMC "In support for Jerusalem general strike in all West Bank areas" によれば、ヨルダン川西岸地区では2月28日、ゼネストが行なわれた。店は閉じられ、道は閑散としていた。 ゼネストは、イスラエルが準備を進めている東エルサレムの市街整備計画に反対するもの。計画では、アルアクサ・モスクのすぐ南にあるパレスチナ人の住宅88戸を取り壊し、ダビデ王にちなんだ公園として整備する予定。約1,500人のパレスチナ人が家を失う。2004年以降続けれてきたエルサレム旧市街からのパレスチナ人強制立ち退きの中でも最大規模であるようだ。 このブログでを Tags: パレスチナ, イスラエル
Israel shrinks Gaza fishing limit to three miles, down from six - パレスチナのマアン通信社によれば、イスラエルはガザ沖の漁船の操業区域をさらに制限し始めた。2006年10月以降、イスラエルは6海里(約11キロ)をパレスチナ側の立ち入り区域としてきたが、ガザ侵攻終了後、立ち入り区域は3海里(約5.6キロ)に狭められた。それを越えようとする漁船等には射撃を行なっている。 空虚な自治合意として甚だ不人気なオスロ合意ですら、パレスチナ側に20海里(約37キロ)の自由を認めているのにもかかわらずである。 海の中からカッサム・ロケットが発射されるわけもなく、この制限が民間人を巻き添えにする国際法上問題のある集団懲罰であることは明らかだ。 このブログでを Tags: パレスチナ, イスラエル, 占領 » 沈黙を破る トラックバック つぶや
経済は政治の下部構造。その経済が更なる下部構造として依拠する環境をめぐる話です(ここらへんで「廣松渉」とか書いておくと、それっぽく見えるでしょうか。単なる知ったかぶりですが)。 Scientists find lake remnants in Sudan ― ダルフールで、地下に巨大な地下湖が発見されたとの報です。文字通りの「下部構造」でしょう? Boston University の Center for Remote Sensing による調査の成果だそうです。 ダルフールでの紛争が、干ばつなど「水」をめぐるものであったという面が大きいことを考えると、井戸を掘ることで内戦状態が緩和されるのではないかという期待が持てると書かれています。 Tags: ダルフール, 環境, 平和, 水
ニューヨーク・タイムズ紙の15日の記事 "Even as Loved Ones Fight On, War Doubts Arise"。イラクでの戦争は、まるでベトナム戦争のようになってしまった。…と要約することができるだろうが、そのように短い言葉にしてしまってはもったいない意見や感情がいっぱい詰まっている。イラクに派兵された兵士たちや兵士の家族たちの多くがどのような体験を経て、戦争に懐疑的になったかを追っている。 海兵隊員同士で結婚した夫婦。もうすぐ彼女はイラクに派兵される。今イラクにいる夫、あれほど海兵隊で戦うことを誇りにしていた彼から、「もうアメリカはイラクから出て行くべきだ」との電話を受けた。 戦争支持のために毎週金曜日には赤い服を着て職場に行っていた母。イラクにいる息子から電話で「負傷して帰国したい」「道を歩いていた女の人を殺してしまったよ。自転車に乗っていた子どもを殺してしまっ
「日本の幼稚さ」(Japan's immaturity)と題されたインドネシアの英字紙ジャカルタ・ポストの社説(3月6日付け)。いくつかの文を引用する: 世界中の人々にとって、第二次世界大戦の終結から62年近くたった今、なぜ日本が誠実に戦争当時の事実を受け入れることができないのか、なぜ自らの過去を顧みろと言われるたびにこういう「子どもっぽい」態度をとり続けるのかは理解しがたい。 世界は日本が繁栄し、力強く、平和的であることを望んでいる。過去の戦争に関してこの国を追い詰め続けるのは、新たなナショナリズムを生み出すような形で逆の効果をもたらすかもしれない。既にそのようなことが起こりかかっている兆候が見られる。 もし62年も経って日本の政治家たちがまだ歴史を否定しようとするなら、私たちは日本に対して憐れみを感じるしかない。 このように述べた上で、社説は「日本を変えられるのは日本だけだ」と結んでい
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