精力的に活動するスタジオを実際に訪問し、彼らが実践するワークフローや導入する機材を通じて、"日本ならではの CG・VFX 制作手"について考える本連載。今回は、杉並区に居を構える VFX スタジオ、株式会社グラフィニカ を紹介しよう。 同社は、『青の6号』(1999)を皮切りにデジタルアニメーションの先駆者として日本アニメ業界をリードした、株式会社ゴンゾ(旧GDH) のデジタル部門が前身である。2009年4月、同部門がアニメ作品を多く手掛けていることでも知られるポストプロダクション、株式会社キュー・テック に業務移管されて、誕生したのがグラフィニカだ。今年で設立3年目を迎えた同社は、ゴンゾ時代から CG・VFX 制作だけでなく、オフライン編集まで社内で対応できるワークフローを構築していたが、2010年3月に現住所へ移転したのを機に、キュー・テックのオンライン編集部門との連携をより強固にする