前回、ゴリラ研究の第一人者・山極壽一さんに、「人間が育つときに大切なこと」について聞き、「コミュニケーション力」と、「生活に則したかたちの読解力」が不可欠との言葉をもらった。大学生になるまでにそのふたつを身につけたし、というのが山極壽一総長の言葉だったが、これらが大学入試で厳しく問われることはないのが現状だ。 既存の「問い」の答えだけ探していてはダメ! どこで、どうやって、そうした力を養えばいいだろうか? 「いつでもどこでも、だれだってできますよ。自分で問いを立てることを、習慣づければいいのです。 既存の問いに従って、その答えを見つけるのが学校での勉強の大半で、そういう基礎力もなくては困りますが、それだけじゃ足りないのも事実。 どんなジャンルのことでもいいので独自の問いを立てて、仲間とその問いを共有しながら、正しい答えをみずから見つけようとする。それを意識的にしたほうがいい。 決められた答