【ニューヨーク=長戸雅子】「ハドソン川の奇跡だ」。米ニューヨーク市マンハッタンのハドソン川に墜落したUSエアウェイズ機(1549便)の事故は乗員・乗客全員が無事救助され、大惨事を免れた。気温はこの冬一番の冷え込みといわれる氷点下にまで下がり、救助を待った乗客は恐怖の瞬間を振り返りながら冷静な対応に終始した機長の仕事ぶりを称賛した。 ニューヨーク州のパターソン州知事は15日夜の記者会見で、「(映画の)『34丁目の奇跡』は知っていたが、ハドソン川にも奇跡があったようだ」と述べ、全員無事救助を喜んだ。 ブルームバーグ市長は「機長の対応は見事だった」と述べ、機長が墜落後、2回にわたって機内を見回り、乗客全員の無事を確認して機外に脱出させたことを明らかにした。乗客は川に浮かんだ飛行機の翼の上に並んで救助を待ち、多くが凍える川に身をぬらすことなく済んだという。機体は事故から約1時間後に川底に沈んだ