人口増加が続く福岡市で、新しい小学校が開校して1年ほどで、その学校から分かれる形で別の学校がつくられる「分離新設」方針が決まる事例が相次いでいる。背景には市教育委員会の予想を上回るペースでの児童数急増があり、見通しの甘さを指摘する声も出ている。ただ、学校整備には巨額の税金投入が必要なため、児童数の伸びの推計は確実性の高い短期的なものにせざるを得ない事情もある。全国有数の「成長都市」ならではの悩みといえそうだ。 同市東区のアイランドシティ。2007年4月開校の照葉小と、19年4月開校の照葉北小が道路を挟んで並び立つ。域内の宅地整備が進むにつれて人口が急増、児童数も増えたため新設されたのが北小だった。 ところが、児童増の勢いはなお続き、19年5月時点の両校の児童数は計1353人。北小開校を決めた14年時の想定より約100人多く、北小開校からわずか半年超で分離新設が決まった。24年度にも、約30