lucentius/iStock 温かいスープは身も心もホットにしてくれるものだ。だがその適温を見つけるのは難しい。 なまぬるいスープでは不満が残るし、熱々のスープでは舌を火傷してしまう。 童話「3びきのくま」にでてくる少女、ゴルディロックスは3つの中からちょうどよい温度のお粥を選んだことから、「ちょうどよい」という概念は、ゴルディロックスの原理と呼ばれるようになった。 幸いなことに我々は、科学を利用すれば、自分のスープの適温を見つけることができるという。 【食べ物の温度と味の関係】 玄人素人を問わず、料理人なら「温度が食べ物の味に影響を与える」ということはわかっている。チェダーチーズは温かいとより酸っぱく感じ、セイヴァリーハムは、冷たいとより塩気を感じる。 こうした風味の違いの理由は複雑だ。舌の受容体が原因でそう感じることもあれば、食品そのものの化学変化で変わることもある。温めたり冷やし