タイ科の一種Lithognathus auretiに寄生するAnilocra capensis タイノエのオス(右)とメス(左) 奥倉魚仙『水族寫真』より「鯛名所図会」。タイノエが「鯛之福玉」として描かれている。 ウオノエ科(ウオノエか、Cymothoidae)は、等脚目に属する魚の寄生虫の科の一つ。漢字で書くと「魚の餌」である。アジ・タイ・サヨリなどの魚の口内やえら、体表面にへばりつき、体液を吸う。 魚の口中に寄生する種は、エラから宿主の口腔内に侵入し、舌にとりついて血管から吸血する。やがて舌は壊死し、舌のあった位置を本種が占領するため、釣った魚の口からよく発見される。スーパーマーケットに売っている魚でも、まれに口からウオノエが覗いている場合もある。魚が死ぬと離れるため、釣った魚をいれておいたクーラーボックスの水の中で泳いでいるのを見つけることもある。しかし人間には無害で、誤って食しても