【ロンドン=尾形聡彦】「英国は終わった。持っていた英通貨ポンドはすべて売ってしまった」。米国人の著名投資家ジム・ロジャーズ氏が最近こう発言したことに、ブラウン英首相までが反論し、英で議論になっている。 ロジャーズ氏は、投資家ジョージ・ソロス氏とファンドを立ち上げた後、独立。最近は、原油価格の上昇や米投資銀行の抱える問題を、早くから指摘していたことで知られる。ロジャーズ氏は、英経済について「もう終わりだ。北海油田の原油は今後なくなっていき、金融街シティーもめちゃくちゃだ。英国は売るものが何もない。もう英国には投資しない」と発言した。 これに対し、ブラウン首相は23日、「金もうけしようとしている投機家の言葉を気にしながら我々が政策運営をしていると思ったら、それは大きな、大きな間違いだ」と不快感をあらわにした。英金融大手「ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド」(RBS)の著名エコノミストも