◇勝負最優先で「事件」 中国の劉星七段が顔を真っ赤にしてメディアの取材ゾーンに現れ、何やら中国語でまくしたてている。ペアを組む唐奕二段はその横をスタスタと無言で通り過ぎた。 初めて「スポーツ」として大会種目となった囲碁。20日、先陣を切って「ペア碁」と呼ばれる混合ダブルスが始まったが、初日から異様な光景が展開した。 “事件”が起こったのは午後の2回戦、中国-韓国(朴廷桓八段、李瑟娥初段)戦だ。いずれも世界を代表する男女のトップ棋士。優勝候補の筆頭格が1勝同士で激突した。序盤から互いに譲らない激戦が続いたが、終盤に入って内容的には中国の勝ちが確定。ところが、まもなく終局かという時に、韓国ペアがまったく無意味な地点への着手を始めた。 持ち時間は各45分で、それを使い切ると内容がどうであれ自動的に負けになる。韓国は、持ち時間の少なくなっていた中国の時間切れを明らかに狙っていた。十数手以上にわたり
◇駒は4種類だけ かわいさ前面に 将棋になじみのないママや女の子に遊んでほしい--。将棋の女流棋士が考案した「どうぶつしょうぎ」(1200円)の人気が広がっている。昨年末から売り出した600セットは既に完売し、予約も相次いでいる。 「どうぶつしょうぎ」を考案したのは女流初段の北尾まどかさん(29)、デザインは女流1級の藤田麻衣子さん(35)=ともに日本女子プロ将棋協会所属。北尾さんは子どもたちに指導する機会が多く、「簡単に分かりやすく教えられないか」と考えていたところ、3歳児の母でもある藤田さんから「母親が楽しめ、女の子も買いたくなるようなかわいい将棋をデザインしたい」と聞き、願いが合致したという。 「どうぶつしょうぎ」は、本来81マスの盤面を12マス(4×3)に簡略化。A4サイズの盤に空や森のイラストを描き、互いの陣地が一目で分かるようにした。駒は▽ライオン(王)▽きりん(飛車)▽ぞう(
【大相撲夏場所千秋楽】千代大海に押し倒しで敗れた把瑠都(下)=両国国技館で2009年5月24日、内藤絵美撮影 夏場所、5勝7敗からの3連勝で13回目のカド番を脱出し、大関残留を決めた千代大海。勝ち越した千秋楽の把瑠都戦が相撲協会から無気力相撲の烙印(らくいん)を押された。 「故意というとらえ方をしていない」という友綱監察委員長は「体の問題もあるし」と話した。糖尿病を患い、夏場所中にも左太ももを痛めた千代大海に対し、把瑠都も右足首に故障を抱えていた。とはいえ、「土俵に上がったら、精いっぱい取ってもらわないと困る」(友綱委員長)。全力を出し切らない相撲はファンへの裏切りにほかならない。 協会の対応にも首をかしげたくなる。師匠を通じた注意にどこまで効力があるのか。力士本人から事情を聴きもせず「故意でない」と結論を出せるのか。友綱委員長は「何回か注意しても駄目なら理事会に上げる」と言うが、「八百長
◇『シリコンバレーから将棋を観る--羽生善治と現代』 (中央公論新社・1365円) ◇熱く語られる将棋の「もっとすごい」未来 本書のまえがきには、「『指さない将棋ファン』宣言」といういささか挑発的なタイトルが付けられている。「指さない将棋ファン」とは何か。それはつまり、実際に駒を手にして将棋を指す機会はそれほどなくても、プロ棋士の将棋を観(み)るのが楽しみのひとつだという人たちのことである。 そういうファン層は、以前からも存在していた。彼らが将棋に接するのは、まず新聞の将棋欄と、日曜のNHK教育TVでの将棋番組を通してであった。わたしも幼いころ、ヘタの横好きである祖父が、夕食の後に酒を飲みながら、新聞に載っている棋譜を楽しそうに並べていたのを憶(おぼ)えている。大山とか升田という棋士の名前はそのときに知った。 ところが、この指さないファン層は、最近ではその性格が変わってきた。大きな原因は、
4月5日から放送されるアニメ「鋼の錬金術師」(MBS・TBS系)が、世界でほぼ同時期に配信・放送されることが3日分かった。同作は03年にもアニメ化され、北米など世界展開にも成功しており、インターネットでの違法な動画配信に対抗して異例の世界同時展開が実現した。 世界展開は、米、仏、オーストラリアで9日(現地時間)にネット配信され、東南アジアで10日、台湾で11日、香港で22日から放送が始まる。「鋼の錬金術師」は、月刊マンガ誌「少年ガンガン」(スクウェア・エニックス)で連載の荒川弘さんのマンガが原作。錬金術が科学として発達した世界で、禁じられた「人体錬成」に挑んで失敗し、体を奪われたエドとアルの兄弟が、失った体を取り戻すために「賢者の石」を探す冒険に出るというファンタジー。 制作のアニプレックスによると、03年にアニメ化され、04年から海外展開されたため、その間、動画サイトなどでの違法な配信が
賭け将棋をなりわいとする「真剣師」たちの世界を描き、テレビドラマ化もされたマンガ「ハチワンダイバー」(柴田ヨクサル、「週刊ヤングジャンプ」で連載中)がゲーム化されることが明らかになった。ニンテンドーDS用の「ハチワンダイバーDS」とWiiのダウンロードサービス「Wiiウェア」用の「ハチワンダイバーWii」で、09年春発売予定。 「ハチワンダイバー」は、プロ棋士の夢を断たれ「真剣師」となった主人公・菅田が、秋葉原の女真剣師で、メイドのそよに完敗。プライドをズタズタにされてしまうが、なぜかそよに見込まれ、成長していくストーリー。菅田は集中力を発揮すると、将棋盤の「81マス」に“ダイブ(潜る)”という能力を持ち、タイトルの由来にもなった。 ゲームはDS用ソフト「遊んで将棋が強くなる!銀星将棋DS」など、将棋や囲碁、チェスなどのゲームを多数手がけてきたシルバースタージャパン(岐阜県大垣市)が制作す
◇普及活動認められ、北京「知の祭典」で金メダル狙う--習志野の相徳千恵子さん 10月に北京で開かれる「第1回ワールドマインドスポーツゲームズ」(WMSG)の競技種目の一つ、中国将棋の象棋(シャンチー)に、日本代表として習志野市泉町3の相徳千恵子さん(71)が出場する。日本での知名度は低い競技だが、相徳さんは「多くの人にシャンチーを知ってほしい。もちろん金メダルを狙う」と意気込んでいる。 シャンチーは、駒数が16。取った駒は使えないルールはチェスと同じ。将棋の「王将」にあたる「帥」(先手)と「将」(後手)の動きが制限されるなどの特徴がある。 相徳さんは日本将棋連盟二段の腕前。公認普及指導員として、船橋市や習志野市で小学生らを指導している。5年前、通っていた将棋道場の講師で棋士の所司和晴七段(46)が日本でのシャンチー第一人者であることを知った。所司さんに指導を受けるうち、「簡単に覚えられて奥
NHKは27日、海外在住の外国人向けのテレビ国際放送の運営会社「日本国際放送」の概要を発表した。放送開始は来年2月ですべて英語。社長には元NHK解説委員長で外務省参与を務めた高島肇久氏が9月1日付で就任する。 現在、同社はNHKが2億円を出資する100%子会社だが、10月中旬に民間企業から1億9000万円の第三者割当増資を実施する。同社によるとテレビ東京を除く民放キー局4社が出資の検討を始めたほか、商社なども関心を示しているという。テレビ国際放送はこれまで2種類あったが、今年4月の放送法改正で「外国人向け」「邦人向け」と明確に位置づけ、前者をNHK本体から分離することになった。 国際放送をめぐっては、日本民間放送連盟の広瀬道貞会長(テレビ朝日会長)が今年4月、「政府が(受信環境整備に)補助金を出して国益を目指す放送となると、国策放送になりかねない。民放として参加しづらい」と出資に慎重意見を
<1>対局する言葉 羽生+ジョイス(羽生善治・柳瀬尚紀、著/河出文庫/530円) <2>羽生・「最善手」を見つけ出す思考法(保坂和志・著/光文社知恵の森文庫/650円) <3>羽生vs佐藤全局集(日本将棋連盟/2940円) さきごろ名人位に復帰して、永世名人の称号を獲得した羽生善治名人(以降、敬称略)は、得意形を持たない棋士という、おそらく将棋史にも類のない存在である。どんな戦型や最新戦法でも指しこなし、相手の好きな形で戦ってもまったく平気だ。 『対局する言葉』は、一九九六年に空前絶後の七冠を獲得した直後の対談本だが、もうこのときから対談にも羽生将棋に通じるスタイルがうかがえる。『フィネガンズ・ウェイク』の訳者である翻訳名人の柳瀬尚紀を向こうにまわしても、もっぱら相手の土俵で戦って、しかもきちんと自分の意見を述べることを忘れない。現在四冠で、ふたたび七冠達成という可能性もささやかれだしてい
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く