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ブックマーク / realsound.jp (58)

  • 『ガルクラ』『数分間のエールを』は日本アニメの“到達点”に 3DCGで追求した手描きの良さ

    「日はアニメの国」だと世界的なイメージとなっているが、その歴史も特徴も、世界のアニメーションの流に位置していたというよりは、独自の表現スタイルを突き詰めることで支持を拡げてきた。 例えば、世界的にアニメーション制作は現在、3DCGを用いることが一般的だが、日は手描きの作画が主流である。 そんな日でも3DCGアニメーションは制作されている。だが、手描きアニメの国ゆえに、常に「手描きの作画と比べてどうなのか」という視点で議論される宿命にある。その議論ゆえなのか、日の3DCGアニメはかなり特異な方向へと発展している。「手描きアニメのエッセンスをいかに取り入れるのか」という課題に挑み続け、来なら1秒24フレームで全身を動かすフルアニメーション表現も可能なところ、敢えてリミテッドな表現の魅力を追求し、立体的な造形物であることを強調するよりも、2Dっぽいルックに見せる努力をしてみたりなど、

    『ガルクラ』『数分間のエールを』は日本アニメの“到達点”に 3DCGで追求した手描きの良さ
  • “第二次シティ・ポップ・ブーム”で進む再評価 杏里、中原めいこらハイレゾ配信で集まる注目

    “第二次シティ・ポップ・ブーム”までの流れを整理 日の70~80年代のシティ・ポップ(以下、日のシティ・ポップ)が世界的に流行している――こんな話題を耳にするようになってから久しい。“第二次シティ・ポップ・ブーム”とも言われたこの現象は、もはや一過性のものではなくなり、新しい動きを見せながら、定期的にチャートを賑わせている。第二次シティ・ポップ・ブーム、もしくはそこから派生したネオ・シティ・ポップ・ブームは、様々な要素や世代を飲み込み、令和レトロという追い風とともに、新たなカルチャーとして成立しつつあるように思う。まずはこの“第二次シティ・ポップ・ブーム”の流れを簡単に振り返ってみたい。 台湾などを中心に、2010年代後半から注目を集めていた日のシティ・ポップ。そのブームの決定打となった1曲が「真夜中のドア~stay with me」(松原みき)である。2020年後半の時点で「アジア

    “第二次シティ・ポップ・ブーム”で進む再評価 杏里、中原めいこらハイレゾ配信で集まる注目
  • “コミュニケーション禁止”の官製メタバース『ぷらっとば~す』に感じた3つの課題

    メタバースなのにユーザー同士のコミュニケーションが禁止されている」とX(旧Twitter)で大きな話題になっているのが、2024年5月の孤独・孤立対策強化月間のために内閣府が提供している特設メタバース『ぷらっとば~す』だ。 アバターの姿でコミュニケーションできるメタバースは孤独・孤立対策に有用そうだが、肝心のユーザー同士のコミュニケーションが禁止されていると聞くと、一見元も子もないように思える。 この記事では、ソーシャルVR等のメタバースで日常生活を送るヘビーユーザーの一人である筆者、VTuber・作家のバーチャル美少女ねむが『ぷらっとば~す』の体験の違和感、内閣府の狙い、利用して感じた3つの課題、そして仮想空間による孤独対策の可能性を整理して解説する。 『ぷらっとば~す』実際に体験してみた まず、実際に「ぷらっとば~す」を体験してみたところ、なかなかにショッキングな体験だったので順を追

    “コミュニケーション禁止”の官製メタバース『ぷらっとば~す』に感じた3つの課題
  • 川西賢志郎、役者業挑戦の背景と今後の展望を語る 芸人としては「ライブを確実にやりたい」

    まりか主演ドラマ『ミス・ターゲット』(ABCテレビテレビ朝日系)は、さまざまな男を手玉に取ってきた百戦錬磨の女性結婚詐欺師が、気の婚活に乗り出すエンタメラブストーリー。平成初期を彷彿とさせるような“王道”な展開が、話題を集めている。 そんな作でドラマ初出演を果たしているのが、3月末でコンビを解散した元和牛の川西賢志郎だ。川西が演じているのは、ヒロインすみれ(松まりか)の恋のお相手・宗春(上杉柊平)の幼なじみ・稲垣謙。2人の恋を後押しする“キーマン”的存在になっている。 このドラマのオファーを受けたときの心境や撮影現場の雰囲気、そして漫才に対する熱意を、川西がたっぷりと語ってくれた。(編集部)【インタビューの最後には、サイン入りチェキプレゼント企画あり】 川西賢志郎演じる稲垣謙は、最初は関西弁ではなかった? ーードラマ出演のオファーが来たとき、率直にどう思われましたか? 川西賢志

    川西賢志郎、役者業挑戦の背景と今後の展望を語る 芸人としては「ライブを確実にやりたい」
  • 「言葉は本質的に曖昧なもので、そこからは逃れられない」 言語学者・川添愛に聞く、曖昧さの面白さと注意点

    川添愛『世にもあいまいなことばの秘密』(ちくまプリマー新書) 言語学者で作家の川添愛氏が新刊『世にもあいまいなことばの秘密』(ちくまプリマー新書)を刊行した。私たちが身近に使う言葉の「曖昧さ」に着目し、その言語学的な考察をエッセイ形式で紹介している。例えば「冷房を上げてください」という時には、設定温度を上げてほしいのか、出力(風速)を上げてほしいのか、どちらの意味にも取れてしまう。そうした曖昧さはすれ違いを起こす可能性もあるが、言葉の複雑さや面白さに気づくきっかけになるという。書刊行をした川添氏に曖昧な言葉の魅力について聞いた。(篠原諄也) きのこをかぶった先生と、あいまいな言葉が並ぶ帯 ーーきのこの帽子を被った先生のイラストが帯にあって気になりました。これも言葉の曖昧さから生まれたイメージだそうですね。 川添:はい。以前、私がとあるトークイベントに出演したときに、ネット配信で見ていた視

    「言葉は本質的に曖昧なもので、そこからは逃れられない」 言語学者・川添愛に聞く、曖昧さの面白さと注意点
  • ぷにぷに電機、“SFオタク”思考が音楽制作に与える影響 『11人いる!』『銀河英雄伝説』……ルーツ作品も語る

    ぷにぷに電機がEP『超重力幻想』をリリースした。同作は「宇宙戦争末期を舞台にした架空のSFゲーム『超重力幻想』のキャラクターソング集」と公式が紹介する、ぷにぷに電機のコンセプトEPとなる。英雄と呼ばれた元エースパイロットをはじめ、スナイパーやハッカー、はたまた三つ子のサイキッカーまで、個性に富んだキャラクターをモチーフにそれぞれ制作されたという楽曲群は、モダンなエレクトロサウンドと有機的なボーカルが調和する、ぷにぷに電機の新境地を感じさせる。 幼少期からSFの魅力に染まり、それが音楽表現のルーツの一つにもなっているというぷにぷに電機。インタビューでは、『超重力幻想』の制作エピソードと共に、ぷにぷに電機が愛してやまない『11人いる!』『銀河英雄伝説』『Fallout 4』という3つのSF作品について語ってもらった。 オタク視点でそれぞれの作品の魅力を熱く語る言葉の端々には、自身の表現活動に

    ぷにぷに電機、“SFオタク”思考が音楽制作に与える影響 『11人いる!』『銀河英雄伝説』……ルーツ作品も語る
  • 『文學界』編集長・浅井茉莉子インタビュー「文芸誌が生き残っていけるかは、たぶんこの5年10年くらいが正念場」|Real Sound|リアルサウンド ブック

    又吉直樹『火花』(2015年)、村田沙耶香『コンビニ人間』(2016年)という芥川賞受賞作を担当したことで知られる浅井茉莉子が、2023年7月に『文學界』編集長に就任した。『「AV」女優の社会学』(2013年)で注目された鈴木涼美に小説の執筆を依頼したのも、浅井である。鈴木の2作(『ギフテッド』2022年、『グレイスレス』2023年)は、芥川賞候補作となった。他分野からの積極的な起用で純文学の世界に新風を吹きこんできた編集者は、老舗文芸誌をどう舵取りしようとしているのだろうか。(円堂都司昭/2月2日取材・構成) 『文學界 2024年5月号』 ――編集者という仕事を意識し始めたのは、早かったそうですね。 浅井:を作る人になりたいとは10代の頃から思っていました。学校に行くのは嫌だけど、屋ならいくらでもいれたし、親もなら買ってくれたので、就職する時も自然と出版社に行きたいと思いました。大

    『文學界』編集長・浅井茉莉子インタビュー「文芸誌が生き残っていけるかは、たぶんこの5年10年くらいが正念場」|Real Sound|リアルサウンド ブック
  • 玉井健二、『ガールズバンドクライ』の隠れテーマは打倒K-POP? プロジェクトを越えた、世界で勝てるバンドの可能性

    東映アニメーション×agehasprings×ユニバーサル ミュージックによるメディアミックスプロジェクト『ガールズバンドクライ』のテレビアニメが2024年4月5日より放送がスタートする。同プロジェクトから昨年デビューした5人組バンド トゲナシトゲアリのプロデュースを担当しているのが、agehaspringsの玉井健二だ。 トゲナシトゲアリは、フォーマット化されている「声優がバンドを組む」形ではなく、「バンドから始まりアニメへと発展していく」という逆の発想で企画されているため、agehaspringsが用意する高難易度の楽曲を自分のものにできるミュージシャンとしての素質があり、かつ声優としてもポテンシャルを持つメンバーが3年以上の時間をかけて集められた。 同プロジェクトを持ちかけられた当初は難色を示していたという玉井だが、どのような志しを持って参加を決意し、現在まで楽曲を手がけてきたのか。

    玉井健二、『ガールズバンドクライ』の隠れテーマは打倒K-POP? プロジェクトを越えた、世界で勝てるバンドの可能性
  • 反町隆史が『GTO』26年ぶり復活に込めた思い 「現状に対して力を込めて“ノー”と言いたい」

    1998年に放送され大ブームを巻き起こした『GTO』が一夜限りの復活を果たす。カンテレ・フジテレビ開局65周年特別ドラマとして4月1日21時より放送される『GTOリバイバル』で、再び伝説の教師・鬼塚英吉を演じる反町隆史に、奇跡の復活の舞台裏や『GTO』への思いについて話を聞いた。 『GTO』26年ぶり復活の背景には『トップガン』の影響も ーー今回の『GTOリバイバル』は反町さんからの声がけで実現したそうですね。過去に何度か復活しないかというオファーもあったそうですが……。 反町隆史(以下、反町):僕が『ビーチボーイズ』に出演したのが23歳のときで、その1年後、24歳のときに『GTO』に出演したので、あれから26年経つわけですが、その間に何度か再び『GTO』をやらないかというオファーをいただいたことは実際にありました。ただそのときは、過去の作品を復活させるということに対して、俳優としてどうな

    反町隆史が『GTO』26年ぶり復活に込めた思い 「現状に対して力を込めて“ノー”と言いたい」
  • 令和ロマン・髙比良くるま「M-1連覇のチャンスを逃したくない」 放送作家・白武ときおに語った“若き王者の悩み”

    プラットフォームを問わず縦横無尽にコンテンツを生み出し続ける、放送作家・白武ときお。インディペンデントな活動をする人たちと、エンタメ業界における今後の仮説や制作のマイルールなどについて語り合う連載企画「作り方の作り方」。 第十回は、令和ロマン・髙比良くるまが登場。2018年に吉興業の養成所(NSC東京校)を首席で卒業し、相方の松井ケムリと共に魔人無骨としてデビュー。2019年5月に令和ロマンに改名した。2020年に神保町よしもと漫才劇場の所属となり、2023年に『M-1グランプリ』王者となった。 芸人であれば誰もがうらやむほど順調に、スターダムにのしあがってきたかのように見えるが、その裏にはいくつもの葛藤もあった。若くして王者となったがゆえに思いがけず激流に巻き込まれ、思い悩むことも多い。 テレビやYouTube、劇場や地下ライブなど、あらゆる現場を目にしてきた髙比良と白武が、お笑いを始

    令和ロマン・髙比良くるま「M-1連覇のチャンスを逃したくない」 放送作家・白武ときおに語った“若き王者の悩み”
    takutakuma
    takutakuma 2024/04/06
    今までの芸人さんと考え方が違って、それを実現するために行動できてるので、今後がどうなっていくか楽しみ。
  • ミン・ヒジン、NewJeansを成功に導いた異端の発想 「トレンドを無視した方がむしろ創意に富む」

    NewJeansの躍進が止まらない。2022年7月のデビューから約1年半、彼女たちが何かしらのアクションを取る度に大きな話題を呼び、その一挙手一投足から目が離せない状況が続いている。2023年に輝いたアワードやノミネート、日々更新されるレコードを上げ出したらキリがなく、もはやその人気ぶりは説明不要と言っても過言ではないだろう。 そんな彼女たちの活躍を支えるのが、総括プロデューサーのミン・ヒジンだ。S.M.entertainmentからキャリアをスタートした彼女は、デザイン面を受け持つクリエイティブディレクターとしてSHINee、f(x)、EXO、Red Velvetらの制作に携わり、人気グループへと押し上げるのに一役買った。そこからHYBE(当時はBig Hit Entertainment)へ活躍の場を移し、2021年にHYBE傘下の新規レーベルADORを設立。その第一弾としてNewJea

    ミン・ヒジン、NewJeansを成功に導いた異端の発想 「トレンドを無視した方がむしろ創意に富む」
  • 利き腕を骨折した専業ライターが片手用キーボード『Froggy』で苦境をしのいだ話

    これはキーボードを筆頭とするインターフェイスが大好きなフリーライターの白石が、昨年10月に利き腕を骨折、そこから片手用キーボード『Froggy』により10000字を書いて、骨折中の期間をどうにかしのいだ10月の記録です。当に助かったので、片手でキーボードを打つすべての人にこのキーボードを広めたい……! 自己紹介と悲劇の日 改めて、フリーライターの白石です。RealSoundでは主にテクノロジーやライブ・エンターテインメントにまつわるコラムやインタビューを執筆しています。演劇学科を出てからパソコン専門誌の編集者としてキャリアを始めた経歴もあって、ライターとしてはメディア・アートや舞台芸術、音楽ライブのレポート、MaciPhoneなどのApple製品にまつわる記事などを書くことが多いです。 そんな私が寝ぼけたまま家の近くですっ転んだのは、10月中旬のこと。雨の振り始めた昼過ぎにスロープへ足

    利き腕を骨折した専業ライターが片手用キーボード『Froggy』で苦境をしのいだ話
  • 星野源、曲作りの新たなスタイルが確立された2023年 サマソニや『LIGHTHOUSE』も振り返る

    星野源曰く、2023年はひたすら曲を作り続けた1年だったという。と同時に、それらを精力的にリリースするのみならず、3年ぶりの有観客ライブ開催や、『SUMMER SONIC 2023』のBEACH STAGEでのキュレーション企画実現、オードリー 若林正恭とのトークバラエティ『LIGHTHOUSE』(Netflix)出演なども大いに話題を呼び、様々な場所で星野源の音楽が鳴り響いた1年でもあった。そんな2023年の活動を振り返りながら、そこから得た手応えや曲作りの新たなスタイル、そして2024年への展望などを星野に語ってもらった。(編集部) “好き”を全面に押し出した垣根のない楽しみ方 ーー今回は2023年の主なトピックを振り返っていけたらと思います。こと音楽活動に関して、星野さんにとっての2023年はどんな1年でしたか? 星野源(以下、星野):上半期はとにかく家にこもって曲を作っていました。

    星野源、曲作りの新たなスタイルが確立された2023年 サマソニや『LIGHTHOUSE』も振り返る
  • リアルサウンド連載「From Editors」第37回:スター チバユウスケに感謝

    「From Editors」はリアルサウンド音楽の編集部員が、“最近心を動かされたもの”を取り上げる企画。音楽に限らず、幅広いカルチャーをピックアップしていく。 スター チバユウスケに感謝 私が彼の活動を目撃できた期間は決して長くはなかったし、辛くてまだあまり読めていないけれど、すでにたくさんの追悼文が出ているし、正直に言うと一人のファンでしかない立場から、このテーマで書くべきか当に悩んだ。 チバユウスケは私にとってのスターだった。 ステージで歌うためのような声、ざらついた愛に溢れた歌詞、言葉少ななMCと汗だくの前髪や髭の隙間から時折見せる笑顔、そしてこれぞバンドのフロントマン、というステージで放つ圧倒的な佇まい。THEE MICHELLE GUN ELEPHANT(以下、TMGE)の曲も、ROSSOの曲も、The Birthdayの曲も、チバの歌詞は荒削りなように見えて、愛と優しさ、平

    リアルサウンド連載「From Editors」第37回:スター チバユウスケに感謝
  • 追悼 チバユウスケ TMGE、The Birthday……鮮烈なロックを追求し続けた極上のフロントマン

    カッコいいヤツだったな。 モデルのようないわゆるイケメンでもないし、俳優のようにスマートでもない。ちょっと背の痩せっぽちで、何だか迂闊なところもある。けれど、あの嗄れた声で歌い出すと途轍もない存在感を発して聴く者を圧倒する。ロードムービーのようにイメージを飛ばしていく歌詞と切れ味抜群のロックンロールは、空気をビリビリと震わせた。それを極上のバンドのフロントで歌うのだ。カッコいいと言うしかない。チバユウスケは、アーティストというより常にバンドマンだった。 揃いのブラックスーツで、パンクでホットなガレージロックを鳴らしたTHEE MICHELLE GUN ELEPHANT(以下、TMGE)、元BLANKEY JET CITYの照井利幸(Ba)とASSFORTのMASATO(Dr)と組んだROSSO、そして骨太かつメロディアスなロックを貫くThe Birthday。どれも最高のライブバンドだ。

    追悼 チバユウスケ TMGE、The Birthday……鮮烈なロックを追求し続けた極上のフロントマン
  • Aマッソ加納愛子、実家では「おっちゃんにあおられる」 最新エッセイ『行儀は悪いが天気は良い』インタビュー

    Aマッソ加納愛子、実家では「おっちゃんにあおられる」 最新エッセイ『行儀は悪いが天気は良い』インタビュー 人気お笑いコンビ・Aマッソの加納愛子が、最新エッセイ集『行儀は悪いが天気は良い』(新潮社)を上梓した。テレビ、ラジオ、YouTubeなどで活躍する加納だが、これまでにエッセイ集『イルカも泳ぐわい。』(2020年)、小説集『これはちゃうか』(2022年)といった著作を刊行し、文筆家としても大きな注目を集めている。 作『行儀は悪いが天気は良い』は、主にお笑い芸人になる前の話を収録したエッセイ集。実家に出入りしていたヤバいおっちゃんたち、突然姿を消した憧れの同級生の行方、お笑いの世界を志した理由など、生まれ育った大阪、そして芸人を目指して上京した後のエピソードが巧みに綴られている。漫才やコント同様、読者の笑いを誘う筆致をベースにしながらも、ときにはどこか懐かしくエモーショナル、ときには軽妙

    Aマッソ加納愛子、実家では「おっちゃんにあおられる」 最新エッセイ『行儀は悪いが天気は良い』インタビュー
  • 米津玄師「KICK BACK」、米レコード協会ゴールド認定が持つ歴史的意味 本人コメントも踏まえて考察

    米津玄師の「KICK BACK」が米レコード協会(RIAA)によりゴールド認定を受けた。日語詞の楽曲がゴールド認定を受けたのは史上初となる。 これがどういう“快挙”なのか。日音楽シーンにおいて、どんな意味合いを持つのか。この曲が米津玄師のキャリアにおいて、どういう位置づけなのか。筆者が先日ゴールド認定を受けて米津にインタビュー取材を行った際のコメントも踏まえて、考察したい。 RIAAのゴールド認定は、米国内で50万ユニット以上を記録したことを意味する。かつてはCDやレコードの売上枚数によって算出されていたが、2016年に計算方法が見直され、デジタルシングル1枚のリリースまたはストリーミング150回再生で1ユニットとしてカウントされるようになった。同じく100万ユニット以上を記録するとプラチナ認定を受ける。 端的に言うと、ゴールド認定というのは、アメリカ音楽マーケットにおいて「ヒット

    米津玄師「KICK BACK」、米レコード協会ゴールド認定が持つ歴史的意味 本人コメントも踏まえて考察
  • chelmicoの“今の気分”は日常の中にあるダンス バナナマン、ダウ90000への愛とリスペクトが詰まった書き下ろしエピソードも

    chelmicoの“今の気分”は日常の中にあるダンス バナナマン、ダウ90000への愛とリスペクトが詰まった書き下ろしエピソードも chelmicoの5曲入りEP『I just wanna dance with you- period』がリリースされた。表題曲は、サウンドプロデュースをパソコン音楽クラブ(以下、パ音)が担当。パ音とのコラボは、彼らにとって通算4枚目のアルバム『FINE LINE』(2023年)に収録された、「PUMP!」に続いて2度目となる。また、7月にchelmicoの「ともだち10周年」を記念して、7年の時を経てヒイラギペイジによりリアレンジされた「JUNEJULY♡2023」や、お笑いコンビのバナナマンや、8人組コント集団・ダウ90000のために盟友ryo takahashiと共に書き下ろししてきた楽曲の数々の「完成形」を3曲収録。相変わらずバラエティに富んだ、しかも

    chelmicoの“今の気分”は日常の中にあるダンス バナナマン、ダウ90000への愛とリスペクトが詰まった書き下ろしエピソードも
  • 藤井 風、「grace」で迎えた転換点をリリースから1年の今あらためて考える 外との繋がりで手にした新たなフェーズ

    先日公開された藤井 風のインタビューは発見の多い内容であった(※1)。特に驚いたのは、昨年10月10日に発表した「grace」で「燃え尽きたような感覚になってしまった」という話だ。彼曰く、「次に何をしたらいいのか長い間全然わからなかったし、曲を作る必要性も感じなかった」という。これはいわゆるアスリートが長年の目標を達成した際に陥る“燃え尽き症候群”と、アーティストが音楽活動を続けていくなかで襲われる“創作意欲の枯渇”のようなものの両方ではないかと想像する。アーティストはしばしばそうしたスランプに苦しみ、なかには活動から身を引いてしまう人も少なくないため、この言葉には驚かされた。 そしてその苦悩から抜け出せた理由が「外側からの提案」だと明かされている。その「提案」がなければ、次の曲までにはもっと時間がかかっていた可能性があるというのだ。今年8月にリリースされた「Workin' Hard」がま

    藤井 風、「grace」で迎えた転換点をリリースから1年の今あらためて考える 外との繋がりで手にした新たなフェーズ
  • くるり×田中宗一郎が語り合う『感覚は道標』が2023年に生まれた意味 オリジナル編成で見出した“原点回帰ではない新しさ”

    くるり、14枚目のアルバム『感覚は道標』(10月4日発売)は、バンド結成時のドラマー・森信行を迎えて、オリジナル編成で制作された作品である。その制作過程を追いかけたバンド初のドキュメンタリー映画『くるりのえいが』 の公開も10月13日に迫る中、リアルサウンドでは前回(※1)に引き続き、くるりと音楽評論家・田中宗一郎による対談をセッティング。メンバー3人での再集結の経緯に始まり、スタジオ選び、サウンドやリズム、楽曲構造、歌詞……など、多方面から『感覚は道標』という作品を捉えていく。(編集部) 偶然と時の流れが実現させた、くるりのオリジナルメンバー再集結 ――今回、どんな経緯によってオリジナルメンバー3人でアルバムを作ることになったのでしょうか? 岸田繁(以下、岸田):今回が初めてじゃなく、これまでも何度か一緒にやっていたんですよ。イベントでリユニオン的にライブに出てもらったり、2回くらいプリ

    くるり×田中宗一郎が語り合う『感覚は道標』が2023年に生まれた意味 オリジナル編成で見出した“原点回帰ではない新しさ”
    takutakuma
    takutakuma 2023/10/06
    "あの辺の感覚を僕が取り入れようと思ったら、訓練が必要なんですよ。でも、ああいう今の10代とか20代の子が聴いてるポップスのフロウについて「一度インストールしとかんとヤバい」って感覚"