鶴巻榮氏によるセンセーショナルな講演タイトルの背景には、会計を取り巻く環境が以前と比較して極めて難しくなっている事情がある。 例を挙げると四半期決算の45日以内開示、固定資産法定耐用年数変更、新リース基準の制定などがある。そして2011年の国際会計基準への対応だ。 そのため一人が持てるキャパシティを飛び越えて、負荷が集中している。特に新興企業の場合は歴史が無いため、さまざまな意味での標準化が遅れている。より一層、矢継ぎ早の企業会計への要求への対応が困難だ。 一方、経営者側は制度に詳しくないため、対応は簡単だと錯覚している。 同時にグループ全体のリアルタイムな業績把握に対する要求は高まる一方だ。鶴巻氏はそういう意味で経営者と、実際に連結決算や内部統制をやる担当者との間に、いわゆる心理的な溝が広がりつつあると指摘する。 連結会計における統制の課題 鶴巻氏は、連結決算では今までの会計の延長線上で
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