声優はいまや若者にとって、憧れの職業のひとつであり、「自分が好きなアニメやゲームに出ている声優になりたい」という思いを抱く人は少なくない。しかし、『シティーハンター』や『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』『ラブライブ!』などの人気作品を担当した音響監督・音楽プロデューサーの長崎行男氏は、「安易な動機で声優専門学校・養成所に通うことはおすすめしない」と語る。 声優になりたいと考え、声優専門学校・養成所に通うことは自然な流れなようにも思えるが、なぜ同氏はそうした進路をすすめないのか。ここでは、長崎氏の著書『埋もれない声優になる』(星海社新書)の一部を抜粋。声優志望者へのメッセージを紹介する。(全2回の2回目/前編を読む) ◆◆◆ 声優になりたい人の動機の変化 かつて声優の仕事をしていた人たちはお芝居や演技をすることが好きで、小劇場活動などで実際に演技をしていて、アルバイト的に声優の仕事を体験し、