【ロンドン=大内佐紀】ノルウェーのノーベル平和賞委員会のゲイル・ルンデスタッド事務局長は、中国の民主活動家・劉暁波氏(54)の親族が来月10日にオスロで開かれる平和賞授賞式への出席を断念したことを明らかにした。 ノルウェーの国営放送NRKが17日、伝えた。 受賞者本人や親族が不在の授賞式は、1935年の平和賞を受賞したドイツの平和活動家カール・オシエツキー氏以来。同氏はナチス政権に収監されており、授賞式には弁護士が代理人として出席した。 獄中の劉氏は、妻の劉霞さんや兄弟の代理出席を希望していたが、同事務局長は「中国政府は家族の旅行を認めそうにない」と語った。受賞者に贈られる証書と記念メダル、1000万スウェーデン・クローナ(約1億2400万円)の賞金は、本人か親族にしか渡さないという内規があるため、同委で預かることになる。