だが、米国はさすがに多様な言論の国であり、日本への反応も完全な非難一色というわけではない。日本擁護という意見こそ少ないが、慰安婦問題など歴史問題に関する案件で韓国や中国が日本を叩き続けることへの反対の声も存在する。そのことは日本側として知っておくべきだろう。 そんな思いを感じさせられたのが、元太平洋軍司令官、デニス・ブレア海軍大将の言葉だった。 舞台は、前回の報告で紹介した、ワシントンの大手シンクタンク「ヘリテージ財団」が8月19日に開いたシンポジウムだった。タイトルは「歴史が北東アジアの将来の前進を阻む」というものだったが、内容のほとんどは日本の歴史認識に絞られ、韓国側代表による日本非難が激しく述べられた。 ブレア氏といえば、海軍士官学校卒、米海軍で各種の軍務に就き、1999年から2002年まで太平洋軍司令官を務めた。2009年から2010年までは、米国国家情報長官という要職に任じられた
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