南海トラフ地震の津波被害を想定して、高知県が建設していた「津波シェルター」が完成し、25日に落成式があった。崖に縦横の穴を掘ったもので、自力で高台に上るのが困難な高齢者でも避難しやすいのが特徴だ。県によると、津波シェルターの建設は全国初という。 シェルターが設置されたのは、同県室戸市の都呂(つろ)地区。最大71人収容できる。崖をくりぬいた横穴(高さ3・5メートル、幅3メートル、奥行き33メートル)と縦穴(直径2・5メートル、高さ23・9メートル)を組み合わせたL字形。横穴には2重の止水扉を設け、縦穴にはらせん階段があり、崖の上に出られる。 県内では全国最高の34メートルの津波高が想定され、都呂地区でも最高10メートルと考えられている。同地区は住民234人の半数が65歳以上で、地震発生から最短16分で津波が襲ってくる。崖の上に逃げなければならず、住宅が密集していて津波避難タワーも建てられない
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