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ブックマーク / honz.jp (3)

  • 『寺院消滅 失われる「地方」と「宗教」』諸行無常の響きあり - HONZ

    今、日全国には77,000にも及ぶ寺院が存在するという。コンビニの数が52,380店というから、その多さに驚かれる方も多いだろう。だがもっと驚くのは77,000のうち、住職がいない無従寺院の数が20,000を上回るという現実である。 昨年「地方消滅」という言葉が、世間を賑わせた。2040年までに人口が急減し、896もの自治体に消滅の可能性があると報じられている。この地方の人口問題はまだ警鐘が鳴らされている段階にすぎないのだが、寺院の問題は既に消滅期へと突入しているのである。 書は、そんな寺院の未来、現在、そしてターニングポイントとなった過去までを連ねた一冊である。著者は、僧侶の資格を保持する経済記者。消えゆくものを見える化するために全国津々浦々を回り、情報を足で稼ぐ必要があった。北海道、鹿児島から、離島や被災地まで。その取材量が、まさに圧巻である。 限界集落とも呼ばれる過疎の村。その多

    『寺院消滅 失われる「地方」と「宗教」』諸行無常の響きあり - HONZ
  • これぞ機上の空論か!『ビックリ飛行機でゆく世界紀行』 - HONZ

    一般的に「手段の目的化」という言葉が、良い意味で使われることはあまり多くない。まず目的ありきで、それを実現するために手段がある。逆になってしまうと目的が形骸化し、質的ではなくなるという声もよく耳にすることだろう。 ところが、である。これが趣味の話となると、事情は異なるのだ。むしろ「手段の目的化」にこそ、マニアの真髄が隠されていると言えるだろう。何か特定の目的のためではなく「ただ好きだからを読む」とか、いっそのこと「ただ楽しいから人生を生きる」とか言い切ってみると、ちょっとしたポエムも出来上がる。 書の著者、チャーリィ古庄氏も、そんな「手段の目的化」を極めた人物である。飛行機という交通手段そのものをエンタテイメントと捉え続け、「世界で最も多くの航空会社に搭乗した人」としてギネス認定されたほどの筋金入りだ。 人自ら「撮りインフルエンザ」と「乗りウイルス」に感染したと宣う「冒険航空写真家

    これぞ機上の空論か!『ビックリ飛行機でゆく世界紀行』 - HONZ
  • 『似ていることば』 - 「林」と「森」はどう違う? - HONZ

    似て非なる言葉というのは、世の中に数多く存在する。だが、どこが似ていて、どこが違うかを正確に説明するとなれば、言葉の定義をきちんと理解していることが必要だ。 とはいっても諸説あるのが、言葉の由来。それらのルーツを吟味しながら現場へと足を運び、さらには言葉の違いの決定的瞬間を写真に収める。そんなチャレンジに果敢に挑んだのが、書『似ていることば』である。 2枚の並べた写真を見比べることで違いに気付き、めくった次頁の説明によって言葉で理解する。この発見と理解という二つの欲求を、一度に満たせる編集の妙。さらに似ていることばのチョイスも、「知っているようで、知らない」ものばかり。全38組の言葉の中から、そのいくつかを紹介してみたい。 ◆「足」と「脚」は何が違うのか?

    『似ていることば』 - 「林」と「森」はどう違う? - HONZ
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