新型コロナウイルスに関する緊急事態宣言を解除するには、陽性率などの数値がどんな状況になればいいのか。そもそも、各種のデータから適切な判断は可能なのか。これまで政府の公表データには修正が多く、わかりにくいとの指摘が絶えなかった。データ分析に詳しい濱岡豊・慶応大学商学部教授にデータや情報の公開に問題はないのかを尋ねた。 取材は5月10日と13日。記事中の数字はその時点で公表されていたデータに基づく。 韓国のデータ「信頼できる」の根拠 濱岡教授は日本との比較対象として韓国を取り上げている。 韓国では2月末から感染が急拡大し、3月2日にはテドロスWHO事務局長が記者会見で、憂慮される国のひとつに挙げた。しかし、その後はPCR検査体制の拡充などで感染を抑制し、下のグラフでわかるように3月18日には新型コロナ対応の成功例として評価されることになったからだ。