約700万年前に生まれた原生人類は、 およそ6万年前にアフリカを飛び出し、 果てしなく長い時間をかけ、 世界のあちこちに拡散していきました。 その壮大な人類拡散の過程を ブライアン・M・フェイガンというイギリスの考古学者が、 「グレートジャーニー」と名付けました。 基本的に「熱帯性の動物」であるヒトが、 アフリカからユーラシア大陸を経て、 広大な無人の新大陸(南北アメリカ大陸)へと旅していった、 この過程「グレートジャーニー(The Great Journey)」は、 人類の歴史のなかでも 最大級の冒険、と位置づけられているものだそうです。 その「グレートジャーニー」のなかでも、 もっとも長い距離を旅した人々の軌跡が、 ベーリング海峡をわたって (=ユーラシア大陸と北米大陸をつなぐ海峡です) 南米最南端までたどりついた人々の旅路。 1993年、 関野吉晴(せきのよしはる)という探検家が そ