Maison book girlの最新作『elude』が、圧倒的に素晴らしい。変拍子と幻想的な音像がドラマチックに融合している“レインコートと首の無い鳥”、心の奥底で眠る何かが優しく揺り起こされるような感覚を味わえる“おかえりさよなら”、学校の集団生活の中に漂う独特なムードが描かれているポエトリーリーディング“教室”──とても美しい3曲が収録されている作品だ。音楽家・サクライケンタが総合プロデュース、作詞・作曲・編曲を手がけているこのグループ作品に関して、先述の「変拍子」に表れているような現代音楽的な実験性が特徴となっているのはたしかなのだが、心地よいメロディとハーモニーを際立たせた極上のポップスとして成立している点に毎回仰天させられる。歌、ダンスパフォーマンスはもちろん、アートワーク、映像、衣装、ライブの演出など、あらゆる面で独自性をますます深めているMaison book girlのメ