昨年春まで秋田市職員だった福島県南相馬市職員の保坂英光さん(60)が20日、秋田市の市中央図書館明徳館で講演し、東日本大震災と福島第1原発事故からの復興に懸命に取り組む福島の現状を紹介した。 南相馬市原町区出身の保坂さんは秋田大を卒業後、秋田市職員として30年以上勤めたが、被災した古里の力になろうと昨年3月に退職。復興を担う人材を求めた南相馬市に採用された。南相馬市役所では企業誘致などを担当している。 保坂さんは講演で、津波で大きな被害を受けた市沿岸部の被災状況や原発事故の収束に向けた動き、避難を余儀なくされた市民の暮らしぶりを説明した。 課題として、避難した若い世代が戻らず、住宅不足もあって市内で人手不足が常態化していることを紹介。「労働力が十分確保できず、事業再開の足かせになっている」と指摘した。 講演を聴いた秋田市の公務員相場修治さん(60)は「震災発生から4年以上がたち、被