福島第一、第二原発で事故処理作業を行う東京電力社員の健康診断を行った愛媛大学の谷川武教授が1日、外国特派員協会で講演し、「少しずつ作業環境は改善されてきているが不眠症やPTSDの症状を訴える社員もいる」と現地の状況を報告した上で、過度なストレスで人的ミスの危険性があがっていると語った。 谷川教授が震災後、4月と5月の2回、作業員の拠点となっている福島第二原発体育館などを訪れ、作業に従事する社員に話を聞いた結果、震災直後からの長時間労働、自身が被災したにもかかわらず家族との連絡が取れない状況に加え、建屋の水素爆発など、「ありえないと思われていたことが起こる」ような状況の下で、ストレス過多の状態が続いていることがわかったという。 谷川氏によると、5月半ばに個人用ベッドの設置されたほか、6月にはシャワーが整備される予定で、作業員の住環境は改善されつつあるが、孤独な状況に置かれている作業員の多