オーストラリアは総額500億豪ドル(約4兆3000億円)の次期潜水艦12隻の建造事業について、フランスのDCNSグループに発注した。ドイツと日本は選定されなかった。 ターンブル豪首相は26日にアデレードで記者団に対し、DCNSが豪州で潜水艦を建造すると述べた。DCNSと受注を争っていたのは三菱重工業・川崎重工業と独ティッセンクルップ。 フランスはルドリアン国防相が2月に1週間近く豪州に滞在したほか、オランド大統領主催で豪連邦総督を招く公式夕食会を26日に計画するなど、受注に向けなりふり構わず攻勢をかけた。 豪州はフランスを選んだことで、最大の貿易相手国である中国との関係複雑化を回避できる見込みだ。中国政府は日本の軍事力強化を懸念しており、これまでも豪州に対し、南シナ海の問題に関わらないよう求めていた。