経済評論家は自分が何を勘違いしているのか、永久に気付かないのかも知れない。池田信夫が、京都大学教授の藤井聡氏の主張への批判で、デフレで貨幣錯覚は起こっておらず、予想されたデフレだから経済活動に中立だと主張している(BLOGOS)。しかし、貨幣錯覚が原因かは分からないが価格硬直性はあるし、金利の非負制約を考えるとデフレの弊害が無いとは言えない。 1. 価格硬直性 まずは価格調整速度が十分では無いことを示そう。家賃と住宅地価格の乖離を見て欲しいのだが、バブル崩壊後に趨勢に乖離が発生している。住宅価格は住宅地価格と連動している。価格調整速度が十分なら、この二つは連動するはずだ。なお、家賃は消費支出の2割を占める(関連記事:家賃に見る価格の下方硬直性)。 2. 金利の非負制約 デフレの問題は貨幣錯覚だけではない。インフレ予測が正しくマイナス名目金利を予測したとしても名目金利はマイナスにならないし、
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