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ブックマーク / himaginary.hatenablog.com (14)

  • 最低賃金を引き上げるべき理由 - himaginary’s diary

    引き続き最低賃金ネタ。Economist's ViewのMark Thomaが、theFiscalTimesで最低賃金引き上げを訴えている。 彼の論旨は概ね以下の通り。 労働市場での賃金決定は、経済学の教科書通りに労働者の限界生産力に等しくなるように決まるわけではなく、労働者と経営者の交渉力によって決まる。 労働者の生産性が上がって製品の付加価値が増えても、追加収入の大部分が経営側に渡ってしまった、というのが近年起きたことであり、それが格差拡大にもつながった。 労働者側の交渉力を引き上げる一つの方法は組合。だが、右派の政治家が制定した法律や、企業が海外もしくは組合の力が弱い州に移転する能力により、組合の力は損なわれている。 労働者側の交渉力を引き上げるもう一つの方法は最低賃金引き上げ。最低賃金労働者は元々交渉力が乏しいが、最低賃金引き上げはその乏しい交渉力の代わりとなる。 最低賃金引き上げ

    最低賃金を引き上げるべき理由 - himaginary’s diary
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    tei_wa1421 2016/03/11
    「労働者側の交渉力を引き上げる一つの方法は組合」 / 最低賃金も労働組合もであるべきじゃないかな
  • カードが最低賃金や移民の研究をやめた理由 - himaginary’s diary

    昨日引用したカードの記事から、別の箇所を引用してみる。昨日引用した箇所では彼の研究を攻撃する人への彼の不満が述べられていたが、以下では逆に彼の研究を祭り上げる人への不満が述べられている。 His empirical work has always been shaped by a degree of uncertainty. “Our basic state of knowledge in economics is way below where you would think it was,” he says, adding that “the thing that annoys noneconomists about economists is their unbelievable certainty that they know what they are talking about

    カードが最低賃金や移民の研究をやめた理由 - himaginary’s diary
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    tei_wa1421 2016/03/11
    「カードはこの不確実性を「霧」と表現する」 / 不確実であっても対抗の手段を与えてくれたのは偉大だ。
  • なぜ経済学者が格差問題に注目するようになるのにこれほど長くかかったのか - himaginary’s diary

    ジャスティン・フォックスが表題のブルームバーグ論説を書いている(原題は「Why Economists Took So Long to Focus on Inequality」;H/T クルーグマン)。 以下はその一節。 The answer may lie in agnotology, the study of the cultural suppression of knowledge. That’s what Dan Hirschman, a lecturer in economic sociology at the University of Michigan who will start work later this year as an assistant professor of sociology at Brown, proposes in a chapter, titled

    なぜ経済学者が格差問題に注目するようになるのにこれほど長くかかったのか - himaginary’s diary
  • 慎重さのせいで損なわれた日本経済 - himaginary’s diary

    クルーグマンが10日前の訪日時に表題のNYT論説記事(原題は「Japan's Economy, Crippled by Caution」)を書いている。そこで彼は、訪日外国人は日が深刻な不況下にあるように見えないことに驚くが、それは実際に深刻な不況下には無いからだ、としつつも、日経済が継続的なデフレという罠に嵌っていることを指摘している。クルーグマンは、デフレからの脱却という点について安倍晋三首相は実際に努力してきた(has been making a real effort)、と評価しているが、決定的な成功を収めるには至っていない(he has yet to achieve decisive success)、とも書いている。その政策努力として日のみならず欧米でも試みられている量的緩和について説明した後でクルーグマンは、これまでの量的緩和のやり方は十分ではない、として以下のように述

    慎重さのせいで損なわれた日本経済 - himaginary’s diary
  • 地産地消は環境に良くない - himaginary’s diary

    とEd Glaeserがボストングローブに書いている(原題は「The locavore’s dilemma」;Economist's View経由)。 その理由は以下の通り。 2008年のカーネギーメロン大学の2人の研究者の調査によると、米国産の物の消費は一家計当たり年間8.9トンのCO2に相当する温室効果ガスを生み出す。そのうち物の配送から生み出されるのは0.4トンである。また、農作物の供給網上の輸送から生み出されるものの総計は一家計当たり年間1トンである。 我々は、配送を縮減することによる環境へのベネフィットと、物を必ずしも最適ではない栽培地で生育することによる環境へのコストを比較衡量する必要がある。例: 最近の英国での調査によると、英国産のトマトの消費はスペイン産のトマトの消費の約3倍の温室効果ガスを生み出すという。寒い英国でトマトを生育することによって費やされる余分なエネルギ

    地産地消は環境に良くない - himaginary’s diary
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    tei_wa1421 2011/06/21
    地産地消とは話がちがうような。
  • 2011-03-01 - himaginaryの日記 ハリネズミと狐と経済予測

    経済学者が危機を予測できなかったことについての昨日紹介したラジャンの見方に対して、FTブログでGavyn Davies*1が別の切り口から考察していた。 Daviesは、ラジャンの指摘する経済学者の現実からの遊離は確かに問題だが、それが答えのすべてではない、と前置きして、Philip Tetlockの著書「Expert Political Judgment」にその答えを求めている。そのでは、専門家の予測の精度が低いのは別に経済に限った話では無く、政治においても同様だということが、多量の実例の研究を基に示されているとの由*2。 Tetlockはまた、そので、アイザイア・バーリンの著書「ハリネズミと狐」における「狐はたくさんのことを知っているが、ハリネズミはでかいことを1つだけ知っている」という言葉を基に、専門家を2種類に分類しているという。ここでハリネズミは、非常に強固な(しばしばイデオ

    2011-03-01 - himaginaryの日記 ハリネズミと狐と経済予測
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    tei_wa1421 2011/03/02
    id:API ポカーン、例え社会科学といえども「予言」のできない学問なんてゴミクズでしょうに
  • ずっとずっと前にはもうアポロ11号は月に行ったっていうのに… - himaginary’s diary

    昨日紹介したInterfluidityへのIndyというコメンターのコメントの中に、「causal density」という言葉があった。ぐぐってみると、Jim ManziがCity Journalに書いた記事を紹介するブログがトップに表示された。そこで、今日はそのManzi記事を簡単に紹介してみる。 まず、その冒頭部。 In early 2009, the United States was engaged in an intense public debate over a proposed $800 billion stimulus bill designed to boost economic activity through government borrowing and spending. James Buchanan, Edward Prescott, Vernon Smit

    ずっとずっと前にはもうアポロ11号は月に行ったっていうのに… - himaginary’s diary
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    tei_wa1421 2011/02/26
    つまり心理歴史学の域に到達するにはまだまだあがく必要がるということですね
  • タスマニア効果と宇宙植民地化 - himaginary’s diary

    イギリスのSF作家チャールズ・ストロスが、現代の技術文明を維持するのに必要な人口を見積もっている(7/23ブログエントリ)。彼の推定によると、1億人〜10億人の範囲ではないか、とのこと。 ここで上限の10億人は、NAFTA、EU、日台湾、および中国の工業地帯をカバーした人口である。一方、下限の1億人は、たとえば航空産業だけを維持するのにも50万人が必要、という推計から弾き出している。 航空機だけでなく、自動車や携帯電話も今や非常に複雑化しており、多くの細分化された産業を下支えとして必要としている。また、製造業以外のたとえば医療でも、現代においては各分野のエキスパートを数多く抱える必要がある。そのため、100年前と比べると、そうした技術を維持するのに非常に多くの人数を必要とするようになっている、というのがストロスの指摘である。 さらに彼は、1900年には糧供給に労働人口の2〜3割、生活

    タスマニア効果と宇宙植民地化 - himaginary’s diary
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    tei_wa1421 2010/08/16
    こういうのは好きだな
  • レーガノミックスは経済成長をもたらしたか? - himaginary’s diary

    サムナーとクルーグマンがレーガン時代の改革を巡って軽く火花を散らした。両者の言い分を簡単にまとめると以下の通り。 クルーグマン([http //krugman.blogs.nytimes.com/2010/05/23/the-bestest-generation/:title=5/23補足]):レーガン政権時代に新自由主義的な構造改革が実施されるまでは、ニューディール期に導入された規制によって経済に足枷が嵌められていた状態だった、と右派の人々は言う。しかし、家計所得の中位値を見てみると、むしろ戦後からレーガン政権誕生前までは生活水準の向上が見られ、レーガン政権以降は停滞していることが分かる。 サムナー でもレーガン期以降の米国の経済パフォーマンスは、世界の他の国よりも良かったよ。 あと、1973年以降の成長率低下については、技術革新の問題が与って大きかったと思う。たとえば1927年にリンド

    レーガノミックスは経済成長をもたらしたか? - himaginary’s diary
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    tei_wa1421 2010/06/02
    「リフレ派には、むしろ構造改革の前提条件を整えるものとしてリフレ政策を推進する人が多い」だからリフレ派の主張には眉に唾をつけて聞かざるおえない
  • 日本の比較劣位産業? - himaginary’s diary

    イースタリーが面白いことを書いているので、以下に訳してみる(Economist's View経由)。 経済学は国は専門に特化せよという…経済学への特化を含めて (Economics tells countries to specialize…including specializing in economics) 経済学で最も権威があり、かつ、私見によれば最も強力な富の創造をもたらす概念は、専門への特化による利得ならびに交易による利得を説く比較優位の考え方だ。周知の通り、国によって得意分野は異なる。スイスはチョコレートを提供してくれるし、ドイツはビール、フランスはワイン、そして英国は…ええと、英国は…、ええと、ええと…。 ああ、そうだ、そもそも英国こそ、比較優位と専門への特化や交易による利得という概念を提供してくれた国だった! こうしたことを考え付いたのは、将来の経済学博士を目指す学生に対

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  • 景気対策と戦争との違い - himaginary’s diary

    康志氏が政府債務の対GDP比の長期グラフをもとに、近年の景気対策を戦争になぞらえるエントリを書いた(池田信夫氏も引用している)。 そこではデータソースも言及されているので、取りあえずインターネットで入手できるものを小生も掻き集め、同様のグラフを描いてみた(データの詳細は後述参照)。 これを見ると、現在の債務残高比率は、第二次世界大戦末期の200%近い水準に近づいている。岩氏は、このことから、第一次石油危機以降の景気対策を戦争に喩えた。 しかし、ここで注意すべきは、債務残高そのものではなく、その国民所得に対する比率を見ている点である。比率である以上、分子の債務残高だけでなく、分母の国民所得の動向も、当然その数値を大きく左右する。 そこで、内訳を見るため、同比率の各年の変化(対数変化率、%)を、分母の国民所得の変化と、分子の債務残高の変化に分解してみた。 (参考のため、債務残高比率も水色

    景気対策と戦争との違い - himaginary’s diary
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    tei_wa1421 2009/08/15
    日本の戦前の経済成長は1938でピークアウトしたってどこかで聞いていたのだけれど違うのか
  • 最低賃金引き上げの得失 - himaginary’s diary

    7/26エントリのコメント欄では、大竹文雄氏が一橋大学の川口大司氏と森悠子氏による実証論文をブログで取り上げたことを教えてもらった。 この実証論文により、大竹氏は最低賃金引き上げ慎重論に舵を切ったようだ。氏は、該当エントリで以下のように論文の内容を紹介しつつ、最低賃金引き上げの政策効果に疑問を呈している*1。 世帯主についてみると、最低賃金で働いている人は、そうでない人にくらべて年収が低い。これは当然だろう。しかし、最低賃金で働いている労働者の約70%は、世帯主ではない。年収300万円以下の低所得世帯の世帯主となっているのは、最低賃金で働いている労働者の15%程度である。多数派の最低賃金労働者(最低賃金労働者の約50%)は、世帯年収500万円以上の世帯主以外の労働者である。最低賃金を引き上げることは、貧困世帯の所得を上げることには、あまり有効ではないことがわかる。最低賃金で働いている人の多

    最低賃金引き上げの得失 - himaginary’s diary
  • 労働市場の帰結としての囚人 - himaginary’s diary

    先週、欧米の失業率を巡るブライアン・キャプランとジョン・クイギンの賭けを取り上げたが(ここ、ここ、ここ)、クイギンが5月末にその補足とも言うべきエントリ「労働市場の帰結としての囚人(Incarceration as a Labor Market Outcome)」を書いている。 その中で彼は、囚人を(キャプランが言うように)失業者の別の形態として考えているというよりは、労働市場の別の形の悪しき帰結と考えているのだ、と主張している。そして、この考えは左派的でも過激でもなく、労働市場の研究、とりわけ他ならぬシカゴ学派の研究に基づくものだ、と述べている。 彼がそうした研究の例として挙げるのは、一つはグレン・C・ロウリーの研究、もう一つはスティーブン・レヴィットのヤバい経済学 [増補改訂版]で紹介されたスディール・ヴェンカテッシュ(ヤバい社会学の著者)のケーススタディである。そうした研究から彼は、

    労働市場の帰結としての囚人 - himaginary’s diary
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    tei_wa1421 2009/06/07
    米欄含めて面白い
  • 実質化の罠 - himaginary’s diary

    クルーグマンがこのブログエントリで日の2003-2007年の景気回復を取り上げ、純輸出がその景気回復のエンジンだったと述べている*1。そうした考えの問題点についてはここに書いたが、クルーグマンは実際に分析データを示しているので、それに沿って彼の議論の問題点をまとめてみる。 まず、2003-2007年の暦年ベースのGDPの伸び率と寄与度を、内閣府HPのデータ(実質、名目)から改めて作成してみると以下のようになる。 名目 実質 国内総生産 5.20 9.42 民間最終消費支出 1.77 2.98 民間住宅 -0.11 -0.30 民間企業設備 3.27 3.49 民間在庫品増加 0.67 0.66 政府最終消費支出 0.80 1.06 公的固定資形成 -1.35 -1.56 公的在庫品増加 0.02 0.02 純輸出 0.13 3.21 この表とクルーグマンのグラフを比較してみると、実質G

    実質化の罠 - himaginary’s diary
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    tei_wa1421 2009/02/21
    人によってデータ自体の解析結果が違う時点で経済学なんて眉唾のように思ってしまう。
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