私は長く東京大学で獣医学を教え、2011年から13年まで加計学園系列の倉敷芸術科学大学の学長を務めました。その立場から、この1年の「森友・加計学園」報道、特に加計学園報道に関しては、「ジャーナリズム」について改めて考えさせられました。 「ジャーナリズム」の役割は本来、問題を中立公正な立場で伝え、国民や読者に判断材料を提供することではないかと私は考えてきました。しかし、加計学園に関する報道はそうではなかった。朝日新聞をはじめとする報道機関は、自社の論調や正義を国民や読者に押し付けてきたのではないでしょうか。 私自身も、朝日新聞の記者から何度も取材を受けました。彼らは彼らの主張を私の前でも述べていましたが、その言葉から私が感じ取ったメッセージは「変えてはいけない憲法を改悪しようとしている安倍内閣を倒すためには、様々な手段を使うべきだ」というものでした。 彼らが聞きたかったのは獣医学教育の実態や