(社会新報2021年7月14日号1面より) 学校法人「森友学園」への国有地売却をめぐる財務省の決裁文書改ざん問題で、同省は6月22日、自殺した近畿財務局職員、赤木俊夫さん(当時54歳)が改ざんの経緯をまとめた「赤木ファイル」を遺族の妻・雅子さん側に公開した。同省は24日、国会にもファイルを提出した。「赤木ファイル」には、改ざんを指示した財務省と、赤木さんら近畿財務局職員が2017年2月から4月にかけて交わした多数のメールが含まれ、書き換えに至る詳細なやりとりが明らかになった。佐川宣寿財務省理財局長が改ざんを直接指示したとするメールも含まれていた。 ◇ 「赤木ファイル」は全体で518㌻にわたる。 印象的なのは、冒頭1㌻の怒りに満ちた備忘記録だ。「本省の対応」と題する備忘記録には次の一文がある。 「現場の問題認識として既に決裁済の調書を修正することは問題あり行うべきではないと、本省審理室担当補