2014年度に法人が申告した所得は前年より9・7%増えて計58兆4433億円となり、バブル期を上回って過去最高だった。法人税も2・1%増の計11兆1694億円で、5年連続の増加となった。国税庁のまとめでわかった。 国税庁は「企業業績の改善が数字に表れた」としている。申告数は279万4千件で、バブル期の1989年度の1・3倍。このうち黒字法人の割合は1・5ポイント増えて30・6%となり、4年連続で上昇した。残り69・4%は赤字法人で、赤字額は13・2%増えて計14兆4553億円だった。 法人などが源泉徴収した所得税(復興特別所得税を含む)は、12・6%増の16兆6870億円で5年連続の増加。所得の種類別に税額をみると、給与所得で4・7%増の9兆9233億円となったほか、軽減税率の廃止もあり、株式などの配当所得で50・3%増の3兆9408億円となった。(水沢健一)