印刷 運転免許証を返納した高齢者らが希望すればもらえる「運転経歴証明書」について、警察庁は10日、交付後6カ月に限られている有効期間を、住所変更を義務づけることで撤廃し、公的な身分証明書として生涯使えるようにする方針を決めた。国民の意見を聞いたうえで関係法令を改正し、来年4月の実施を目指す。 経歴証明書は、金融機関で口座を開いたり携帯電話を買ったりする際、旅券などと同様に本人確認の書類として使える。だが、有効期間は発行から6カ月間に限られ、「いつまでも使える身分証明書にしてほしい」との要望が出ていた。 免許証の返納制度は、高齢運転者の死亡事故を減らそうと1998年に始まったが、「身分証明書がなくなる」などの理由で返納が進まなかった。このため2002年から、免許証に代わるものとして、都道府県の公安委員会が経歴証明書を渡しはじめた。 ところが、テロ資金の封じ込めや犯罪組織の資金洗浄対策