物価が上昇し続けるインフレがやってくると、どうなるのか。経営コンサルタントの小宮一慶さんは「賃金の上昇がインフレ率を上回らなければ、消費は減退し、日本の景気回復はさらに遅れます。また日銀が抱える520兆円以上の国債の価格が下落するリスクがあり、そうなると日銀の“自己資本”が毀損され、日銀の信用で成り立っている金融・通貨システムが危険にさらされます」という――。 【図表】2021年消費者物価(2020年比、%) ■もうすぐ「良くないインフレ」がやってくる 日本はもうすぐインフレを経験することになる。 そう私は考えていますが、これは日本の景気に打撃を与えるだけではすみません。もっと心配なのは大量の国債を抱えたままの日本銀行に、「国債価格下落」という大きなダメージを与えるのではないかということ。それにより国民が大きな影響を受けるのは必至です。 まずは、本当にインフレが起こるのかどうか。数字を確認