【ワシントン=今井隆】米軍がイスラム過激派組織「イスラム国」に対してシリア領内で実施している空爆の実効性に、懐疑的な見方が広がっている。 米軍が周辺への空爆を重ねているクルド人居住地の拠点都市アイン・アラブが陥落寸前となっているためだ。シリア反体制派の地上部隊は戦闘能力に欠けており、「地上との連携なき空爆作戦」の限界が露呈している。 オバマ大統領は8日、ワシントン近郊の国防総省を訪れ、ヘーゲル国防長官やデンプシー統合参謀本部議長らから、イスラム国への空爆作戦などについて説明を受けた。米大統領が国防総省をわざわざ訪れ、作戦の進展状況を聴取するのは異例のことで、士気を高める狙いがあるようだ。オバマ氏は「困難な任務だ。一晩で解決できる問題ではない」と語り、作戦の長期化に改めて言及した。 中東地域を管轄する米中央軍は8日、トルコ国境付近のシリア領内にあるアイン・アラブ周辺で、ヨルダン軍とともに8回