世界的名将が認めた才能が、いま開花しつつある。 Jリーグを経由せずに欧州に乗り込んだ怪童が、 そのスピードを武器にオランダを席巻しているのだ。 2人の恩師と本人の言葉から超新星誕生の秘密を探る。 2011年2月6日。オランダの地に降り立ったばかりの18歳の若者が閃光を放った。 フェイエノールトのユニフォームを身にまとった宮市亮はフィテッセ戦に先発。左サイドを何度も切り裂き、デビュー戦でフル出場を果たしてしまう。続くヘラクレス戦ではプロとしての初ゴールを叩き込み、鮮烈な印象をホームスタジアムのファンに与えたのだ。 デビュー戦翌日のオランダ全国紙『アルへメーン・ダッハブラット』紙は、「亮はフェイエノールトに再び希望を与えた」と大見出しを立てた。 フェイエノールトは、オランダの「ビッグ3」の一角を成す強豪クラブだが、今シーズンは一時期降格の危機に瀕するなど、大きな低迷に見舞われていた。 しかし、