アップルも設備投資増やし垂直統合型へ 経営再建中のシャープが、台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業の傘下に入ることが決まった。かつて世界を席巻した日本の大手電機メーカーが、外国資本の傘下に入る初めてのケースである。 シャープが経営危機に陥った原因については、「垂直統合型というビジネスモデルへのこだわり」と、それにともなう「液晶パネル生産設備、とりわけ堺工場への過剰投資」がよく指摘されるが、本当だろうか。 筆者は、そのような見方が的を射ているとは思わない。以下で検証していこう。 基幹部品(液晶パネル)の製造から最終商品(液晶テレビ)の組み立てまで、一貫して自社で行う垂直統合モデル。事業環境の変化が激しい時代にあっては、米アップルやファブレス半導体メーカーにみられるように、必要に応じて外部に生産委託する水平分業を戦略的に採り入れて、設備投資負担を軽減すべきだった――というのが、垂直統合モデルに対する
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